2019年7月

地域包括ケアシステムとは。「Sensin NAVI NO.179」

  • 2019.07.30
  • 法人
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーことMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその179」となります。

 

 

 

 

 

 

 

今回のお題は・・・・

 

 

 

 

今回は、国の推進する「地域包括ケアシステム」ついてお送りします!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最近よく聞くフレーズね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうです。最近とりわけ提唱されているのがこの考え方なわけで、これからの地域を語るには、いや体現するのは欠かせない考えと言えます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・というわけで、ここからは「本番」です。

 

 

 

 

まず、その地域包括ケアシステムですが、昨今国が推奨する地域別のシステムのこと。

地域包括ケアシステムは、その名のとおり地域包括してケアするシステムです。

 

 

 

 

 

 

 

「なによそのまんまじゃない」

 

 

 

 

 

 

「まあまあ聞きなさいって・・・」

 

 

 

 

 

この地域包括ケアシステムは、

 

①地域に相応しいサービスを実行する

②一連のケアサービスを一体的にする

 

この二つが大きな柱として考えられています。

 

初めてその考え方が提唱されたのが、いまから十数年前の平成17年の介護保険法改正まで遡ります。平成17年の改正と言えば、ちょうど地域包括支援センターが制度化された時期となります。

一方我が国といえば、皆様ご存知な通り、諸外国等に例をみないスピードで高齢化が進行しています。

65歳以上の人口は、いまや約3,000万人を超えています。実に国民の約4人に1人の計算となるわけで、それが2042年には約3,900万人でピークを迎え、その後も75歳以上の人口割合は増加し続けることが予想されています。

 

 

このような状況の中、団塊の世代(約800万人)が75歳以上となる2025年(平成37年)以降は、特に国民の医療や介護の需要が増加することが見込まれています。

 

 

こうした背景の中、当時提唱されていた地域包括ケアシステムを構築すべく、さまざまな具体的方策を進めています。厚生労働省においては、2025年(平成37年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制、いわゆる「地域包括ケアシステムの構築」を現在推進しています。

 

 

 

 

 

この名称通り、地域単位で行う取り組みこそが、「地域包括ケアシステム」です。

 

 

国で行われていた介護・福祉事業が、地方自治体単位で行われることになります。

 

それぞれ5つのサービスが1つとなり「高齢者を支える」ケアサービスとして考えられているもの。

 

 

その5つとは!?

現在別のサービスとして独立している、

 

1.介護 

2.医療 

3.予防 

4.生活支援 

5.住まいと住まい方

 

 

・・・を指し、地域包括ケアシステムでは、これらのサービスが一丸となって、きめ細かく連携して行うことになります。

 

 

つまりは、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されることになるということ。

 

 

 

「ちょっとわかりにくいわね‥」

 

 

 

 

・・・では皆様がイメージしやすいよう例えると、

自宅(住まい)を拠点にした高齢者に対し、介護や予防、生活支援、そして医療分野が連携してサービスを行う」ということ。

 

 

それは公的なサービスに限らず、民間やボランティア団体、個々の地域のマンパワーが必要とされるわけで、つまりは地域全体で支えあう仕組みのことを指します。

 

 

 

「なるほどね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・しかしながら、これがそう簡単にいかないのが悩みなわけで、財源や人口・高齢者の割合によっては、システム構築に大きな差が生まれる可能性が高いと言われます。

基本的には各市区町村単位で、それぞれ展開する様々な資源を活用して地域包括ケアシステムに関する判断をしていくことになります。

 

 

そうすると、

どうしても課題になるのが、財源とマンパワーの存在。それらに余裕がある地域のほうが、断然システム構築が進みやすくなるわけで…

一方で特に過疎化が進んでいる地域では、「担い手」と呼ばれるボランティアなどの確保などが難しくなります。そのため、地域包括ケアシステムの整備自体が難しくなってしまいます。

 

それにこの地域包括ケアシステムですが、そもそも名前すら知られていない地域もあるように思います。

私たち業界や関係者の中ではもはや知れたフレーズですが、如何せん福祉や医療業界とくらべると、一般的な浸透までには残念ながら至っていない現状があります。システムの構築には、やはりそれぞれの地域に住むひとりひとりの理解と認識がなによりも大切と言われています。

 

いかに地域の皆様に知ってもらい、その必要性や価値を感じてもらうことが、まず一番の大きな課題とされています。地域住民の力があって初めてその機能が活かされるわけで、その共通認識と理解が得られないかぎり、「地域包括ケアシステム」は成立しないとまで言われています。

 

行政や各種関係機関は、そのシステム構築に向けた情報発信にいま力を入れています。各市町村単位のホームページでも、そのシステムの概要や必要性をUPし、誰でも気軽に内容を確認することができます。しかしながら、情報はあってもそこまで行き着くまでがなかなかなわけで、少しでも多くの皆様が関心と興味を持つような、いわばきっかけづくりが必要と言えます。

 

 

だからこそ当法人も、こうしたネット媒体を活用した情報発信を通じ、少しでも多くの皆様に知っていただくこと!

その為にもこのように積極的に取り上げていくこと!そして如何にそれを地域で実践していくのか。それが私たちいち社会福祉法人の責務であり、役割として実感しています。

 

 

 

 

 

 

最後に!

 

このシステムの構築は単に高齢者のみならず、障がい者に向けてもその対象とされています。障害者総合支援法の中でも同様に提唱されています。

高齢者や障がい者がいかに地域で末永く過ごすことができるのか、そのシステムの構築の一方、そうした対象者のほか、その地域に住む大人や子どもたちを含め、地域全体で共に支えあう社会の実現、いわば「地域共生社会」がさらに提唱されています。

 

また、地域包括ケアシステムの中の重点項目のひとつに、地域の「医療と介護」の連携があります。

 

この連携は地域包括ケアシステムの柱とされていますが、まだまだ十分な体制は整っていません。

日中はまだしも、需要やニーズの高い夜間や早朝などの支援については特に不十分といえます。介護保険サービスと言えば、地域密着型サービスの定期巡回随時対応型訪問介護看護や在宅医療の要となる訪問看護ステーションの絶対数が不足しています。地域によって偏りがあるのが実際と言えます。

高齢者等支援を必要とするのは、当然日中だけではありません。日中はもちろん、24時間体制で支援していけるようにするためにも、医療と介護の連携体制の構築が不可欠なわけです。

 

何度もお話ししますが、国は地域包括ケアシステムの整備を、2025年までに間に合うよう急ピッチで進めています。

 

 

しかしその2025年はもうすぐそこまで迫っています。果たして2025年の時点でどうなっているのか?

 

様々な課題がある中で、いかに地域ごとのシステムを構築していくのか?

地域によってはすでにある程度確立しているところもあるように思えますが、なかなか全国展開とまでには至っていないように感じます。

 

この先の日本の福祉の行く末は?

そして私たちに迫る未来図はどうなるのか。

2025年を前にした介護保険制度の次回改正も迫る中、ますます目が離せません!!

 

 

 

 

 

 

 

・・・以上、「地域包括ケアシステム」をご紹介しました。

 

 

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日は一段と熱弁だったわ。とにかく地域の中の様々な資源や機能を集結させるわけね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その通り!我々はその中の社会福祉という資源!

医療や行政、NPO、そして企業や各種団体との繋がりを通して構築していくのがこのシステムなわけだ!」