「93歳の手仕事」
- 2021.07.09
- 高齢者福祉
- sensin
雨が続き、気持ちも晴れない日が続いているかもしれませんが、
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
津中部南地域包括支援センターです。
先日、梅雨で沈んだ気持ちがぱっと明るくなる出来事がありました。
当センターで担当させていただいているご利用者様のお宅を訪問したときのことです。
「こんなん、良かったらもらってくれへん?」と手渡されたのは…。
もう着ることのなくなった着物や帯などの端切れを使って作られたかわいらしい
「蝉」でした。
実はこの蝉、匂い袋なんです。中が袋状になっており、香りのするものを忍ばせて
玄関などに飾っておくとよい、と教えていただきました。
このご利用者様、なんと93歳!
昔、ご自宅が呉服屋さんをされていたこともあり、残った生地を大切にいろんな形に
リメイクされており、93歳になった今もお家でチクチク手作業されています。時には
ミシンも踏まれます。
細かい作業をされることももちろんですが、この生地(色)の組み合わせのセンスが
また素晴らしいな、と感動しました。
「ありがとうございます、遠慮なく…」とかばんに収めようとしたときに、すかさず
「これに入れていき」とまたおしゃれな巾着袋がでてきました。
これまたセンスが光る巾着袋です。写真ではわかりにくいのですが、内側と外側は別
の生地を使ってつくられています。本当に丁寧なお仕事です。
図々しくもお手製の巾着袋に蝉を仕舞って、幸せな気持ちで事務所に帰りました。
梅雨が明けたら蝉の元気な声が聞こえてくることでしょう。
暑さに負けない体づくりをして、夏本番を迎えましょう。
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