2021年4月

令和3年度介護報酬改定「解釈⑱」「Sensin NAVI NO.580」

  • 2021.04.15
  • Sensin NAVI
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその580」となります。

 

 

 

 

 

・・・今回のお題は!令和3年度介護報酬改定「解釈⑱」「Sensin NAVI NO.580」をお送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「解釈シリーズも18回目ね・・」

「これだけ投稿してるけど、はたして見てくれているのかしら・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「意外とコアなファンもいるはず!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだといいですね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺もそのひとりだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは!「Sensin NAVI NO.580をお送りします。

 

 

さて、ついに施行された介護保険制度改正。

発出された改正に伴う解釈通知ですが、皆様はご覧になりましたでしょうか?

訪問介護や通所介護、居宅介護支援、地域密着型サービス、介護老人福祉施設など多くのサービスが存在する介護保険サービス。

今回は大改正と言われるほどのそのボリューム感。頭を悩ます経営者や管理者も多いはず・・・。

そんな解釈通知に基づき紹介していくのが今回のテーマとなります。

またQ&Aも同様続々と発出されています。それに基準や制度に関する様々な取り扱いもそう。

これまでと異なるのはその情報量。

コロナ関連も然り、今回の改正は報酬改定のほか、加算や基準の見直し、さらには科学的介護の推進など、とにかく無数に存在します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特に通所介護については、基本報酬は増加したものの、従前からある入浴介助加算が区分化されたことにより、要介護度1で言えば、これまで同様の運営だけでは実質3単位減となります。

つまり、単純に増収改定ではないということにほかありません。

さらに言うなれば、新たな加算を算定しなければ、実質減収になるわけです。

そして科学的介護の実践によるLIFEの活用も、実施するかしない事業所で二極化されそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな改正について、今回は「加算」にまつわるお話となります。

 

まずは介護老人福祉施設、いわゆる特別養護老人ホームに設定されている

「日常生活継続支援加算」です。

 

特養において、重度のご利用者の入所を積極的に受け入れ、より質の高い介護福祉サービスを提供し、

個々のご利用者を尊重しながら生活を支援することを評価する加算となります。

 

2021年度の介護報酬改定では、テクノロジーの活用により介護サービスの質の向上及び業務効率化を推進していく観点から、見守り機器やインカム等複数のテクノロジー機器を活用する場合における人員配置要件が緩和されました。

 

 

 

具体的には、

 

①介護福祉士の配置要件が、現行の「6:1」から「7:1」へ緩和

 

②テクノロジーを搭載した機器を複数導入していること、安全体制を確保していることが要件

 

 

・・・となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これに適用する要件ですが、具体的には以下のようなこと。

 

 

 

・業務の効率化、質の向上、職員の負担軽減に資する機器(以下「介護機器等」)を複数種類使用。

 

・介護機器等の使用に当たり、介護職員、看護職員、ケアマネジャー、その他の職種の者が共同して、アセスメント(入所者の心身の状況を勘案し、自立した日常生活を営むことができるように支援する上で解決すべき課題を把握することをいう)と入所者の身体の状況等の評価を行い、職員の配置の状況等の見直しを行っている。

 

・介護機器等を活用する際の安全体制、ケアの質の確保、職員の負担軽減に関する以下①~④の事項を実施し、かつ、介護機器等を安全かつ有効に活用するための委員会を設置し、介護職員、看護職員、ケアマネジャー、その他の職種の者と共同して、当該委員会において必要な検討等を行い、当該事項の実施を定期的に確認する。

 

 

①入所者の安全およびケアの質の確保

②職員の負担の軽減および勤務状況への配慮

③介護機器等の定期的な点検

④介護機器等を安全かつ有効に活用するための職員研修

 

・・・が必要となります。

 

 

ちなみにこれまで同様、サービス提供体制強化加算との同時算定は×ですのでご注意ください。

また加算の単位数は特に変更ありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、介護老人保健施設の加算のひとつ!

かかりつけ医連携薬剤調整加算です。

 

老健における配置医師と在宅のかかりつけ医が連携することで得られる加算のこと。

連携の具体的なものとして、服薬している薬剤を減らす取り組みを行っている施設を評価するものとなります。

 

ほかの加算と比較するとまだまだ新しいものですが、2021年度の介護報酬改定でも見直されることになりました。

かかりつけ医との連携を推進し、継続的な薬物治療を提供する観点から、新たな評価区分が創設されるわけです。

以下がその2変更ポイントとなります。

 

 

①現行の「かかりつけ医連携薬剤調整加算」の評価区分が見直され、加算Ⅰ~Ⅲが新設

 

 

②各加算の位置づけは以下の通り

 

・加算Ⅰ…入所時・退所時におけるかかりつけ医との連携への評価

・加算Ⅱ…加算Ⅰに加えて、CHASEを活用したPDCAサイクルの推進への上乗せの評価

・加算Ⅲ…加算Ⅱに加えて、減薬に至った場合の上乗せの評価

 

 

 

③加算Ⅱ・Ⅲは、下位区分の加算に上乗せして算定

 

なお、改定前の2021年3月までのかかりつけ医連携薬剤調整加算の単位数は125単位でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

算定要件は以下の①~③に適合する入所者に対して、介護保健施設サービスを行い、かつ、入所者に処方する内服薬の減少について、退所時または退所後1月以内に、入所者のかかりつけ医に報告し、その内容を診療録に記載することより算定できることぬります。(入所者1人につき1回、退所時算定する)

 

 

 

①6種類以上の内服薬が処方されており、処方の内容を老健の医師と入所者のかかりつけ医が共同し、総合的に評価・調整し、入所者に処方する内服薬を減少させることについて老健の医師とかかりつけ医が合意している入所者

 

②合意された内容に基づき、老健の医師が、入所者に処方する内服薬について、入所時に処方されていた内服薬の種類に比べ、1種類以上減少させた入所者

 

 

③退所時において処方されている内服薬の種類が、入所時に比べ1種類以上減少している入所者

 

これがこれまでの加算内容となります。

それが今回の改正を経て、計3区分に設定されることになります。

 

 

 

・かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅰ):100単位

 

・かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅱ):240単位

 

・かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅲ):100単位

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、それぞれの加算の算定要件についてとなります。

①かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅰ)の算定要件等

・老健の医師または薬剤師が、関連ガイドライン等を踏まえた高齢者の薬物療法に関する研修を受講していること

・入所後1月以内に、状況に応じて入所者の処方の内容を変更する可能性があることについてかかりつけ医に説明し、合意を得ていること

・入所中に服用薬剤の総合的な評価を行い、評価内容や入所時と退所時の処方内容に変更がある場合は変更の経緯、変更後の状態について、退所時または退所後1月以内に、入所者のかかりつけ医に情報提供を行い、その内容を診療録に記載していること

 

 

②かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅱ)の算定要件等

 

 

・加算Ⅰを算定していること

・入所者の服薬情報等の情報を厚生労働省に提出し、処方に当たって、当該情報その他薬物療法の適切かつ有効な実施のために必要な情報を活用していること(LIFEへのデータ提出とフィードバックの活用)

 

(Ⅱ)については、加算(Ⅰ)を前提に、LIFEの活用が求められるわけです。

 

 

 

 

③かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅲ)の算定要件等

・加算Ⅱを算定していること

・6種類以上の内服薬が処方されており、入所中に処方内容を老健の医師とかかりつけ医が共同し、総合的に評価・調整し、老健の医師が入所者に処方する内服薬について、入所時に処方されていた内服薬の種類に比べて1種類以上減少させること

・退所時において処方されている内服薬の種類が、入所時に比べて1種類以上減少していること

 

(Ⅲ)は、旧加算の要件そのままで、具体的実績が求められることになります。このように細分化された一方、多くの老健でこうした取り組みをより実践できるよう、下位の区分も新たなに設けたと言えます。

要はこれまでの要件のハードルが高く設定されていたことから、なかなか在宅医師との連携に結び付かなかったわけです。地域との連携、あるいは地域包括ケアシステムにとって、こうした医師同士、医療の連携が重視されてきていることにほかありません。

 

 

 

 

さて、そんな加算の留意点ですが、

 

・加算算定における内服薬の種類数の計算は、1銘柄ごとに1種類として計算

・各加算は、それぞれ下位区分の加算に上乗せして算定

・入所者1人につき1回を限度として算定

・退所時に所定単位数を加算

 

 

 

 

さらに、(Ⅱ)以降はLIFEの活用が求められます。

LIFEへの提出頻度は、以下のような感じとなります。

 

入所者ごとに、以下アからエまでに定める月の翌月10日までに提出すること。

ア 施設に入所した日の属する月

イ 処方内容に変更が生じた日の属する月

ウ アまたはイの月のほか、少なくとも3月に1回

エ 施設を退所する日の属する月

またLIFEに提出する情報として、入所期間が3月以上であると見込まれる入所者について、以下の情報を提出すること。

 

・「ア 施設に入所した日の属する月」、「ウ 3月に1回」、「エ 施設を退所する日の属する月」においては、【傷病名】と【処方薬剤名】の情報

 

 

・「イ 処方内容に変更が生じた日の属する月」においては、【傷病名】と【処方薬剤名】に加えて別紙様式9(薬剤変更等に係る情報提供書)にある【変更・減薬・減量の別】と【変更・減薬・減量理由】の各項目に係る情報

 

・・・といった具合です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこれらの情報についての留意点として、

提出情報は、以下の時点における情報とすることとしています。

 

・「ア 施設に入所した日の属する月」に係る提出情報は、当該入所時における情報

・「イ 処方内容に変更が生じた日の属する月」に係る提出情報は、当該変更時における情報

・「ウ 少なくとも3月に1回」に係る提出情報は、前回提出時以降における情報

・「エ 施設を退所する日の属する月」に係る提出情報は、当該退所時における情報

 

 

 

最後に2021年3月31日以前に入所した者についての取扱いもあります。当該者に係る施設入所時の【傷病名】と【処方薬剤名】を提出すること。また施設入所日以降、2021年3月31日までの間に処方内容の変更があった場合には、【傷病名】と【処方薬剤名】に加えて、【変更・減薬・減量の別】と【変更・減薬・減量理由】の情報を、2021年5月10日までに提出すること。

以上の要件を満たすことで、施行以前の入所者にも適用されるつくりとなっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むずいや、こりゃ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上!令和3年度介護報酬改定「解釈⑱」「Sensin NAVI NO.580」をお送りしました。

それではまた。