『介護難民』とは?「Sensin NAVI NO.496」
- 2021.01.10
- Sensin NAVI
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。
今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその496」となります。
・・・今回のお題は!『介護難民』とは?をお送りします!
「介護難民・・。なんか深刻なテーマね・・・」
「もはや社会問題になりつつあるテーマだ!」
「以前から提唱されていた話ですが、あれから約5年、そろそろ現実的になりそうな予感がします・・・」
「どげんかせんと!!」
それでは!「Sensin NAVI NO.496」をお送りします。
全国には、体が不自由なのにもかかわらず、介護サービスを受けることができない高齢者が存在します。
国民なら誰しもが平等に受けられるはずの介護サービスを受けられない現状はなぜ起きるのか?
介護保険制度はそもそも全国民を対象にしたサービスではなかったのか?
そんな疑問を含めた今回のテーマとなります。
介護保険制度がスタートして早20年が経とうとしています。
社会全体で高齢者の暮らしを守る目的で創設された制度ですが、介護を必要としているにもかかわらず、自宅または介護施設でも介護を受けられない高齢者がいます。
それが今回のテーマにもあります、「介護難民」です。
この介護難民が増幅している要因として、少子高齢化に挙げられています。
2025年には、第1次ベビーブームのときに生まれた「団塊の世代」の全員が、75歳以上の後期高齢者になります。その人数は800万人を超え、当然高齢化とともに介護の需要も高まるとされています。
一方で出生率の低下も顕著です。将来的に高齢者を支える介護職の人材不足や、働く現役世代の税負担も増えると見込まれていることから、満足のいく介護サービスが全高齢者に提供できるのかどうか。
自宅で訪問介護を受けるにしても、収入が年金だけで預貯蓄もない生活困窮者にとっては、介護サービスそのものが生活を圧迫することもあります。
現在、介護サービスの利用で発生する個人負担は世帯収入などによって1~3割と設定されています。
しかしながら、低所得の方にとっては、光熱費、食費など生活していく上で必要となる経費はやはり最低限抑えたいところ。それに多少生活が不自由でも介護サービスの利用は必要最低限に抑えたいという高齢者も少なくありません。
仮に要介護度が上がった場合、利用限度額自体が上がり、サービスを受けられる日数や時間も当然増えますが、結局は支出する金額も増えることになります。
収入が国民年金、或いは遺族年金のみの世帯にとっては、厳しい現実。介護や支援は必要ですが、生活を担保するためにもできる限り抑えたいといった状況が生じるわけです。
さて、日本創生会議が2015年に公表した試算によると、2025年には東京都および隣接する神奈川、千葉、埼玉県だけで介護難民が約13万人発生するとされています。
これは高度経済成長期に、集団就職で地方部から一斉に若い労働者が都市圏に進出したこと、また定年退職後も東京圏に住み続けていることから、その世代の高齢者が一極集中していることが原因とされています。
さらにその後の世代でも、大学進学や就職で上京し、そのまま東京圏に定住する人が後を絶たなかったことからも、東京をはじめとした都市圏における介護難民は必然的に増え続けるとみられています。
もちろん、特養などの介護保険施設以外に、最近では都心部を中心に有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などが整備されています。負担額は高いも、高齢者の受け皿はたくさん存在するわけです。
しかし一方で、仕事の選択肢が非常に多い多い都心部では、募集しても介護職が集まりにくい現状があります。また「介護=低賃金」というマイナスイメージも大きいです。賃金だけでなく、その身体的負担等を懸念して、介護職はやはり敬遠されがちです。その為、いくら「施設」が点在しようと、またいくら設備が高水準であったとしても、それを担う「介護人材」がいなければなんの意味もない話。
少子高齢化、介護サービスの負担増、預貯金の有無、介護人材不足…。
こうした様々な要因が、結果介護難民を助長していくことに繋がるわけです。
以上!『介護難民』とは?をお送りしました。
それではまた。
サイト内検索
最近の投稿
- 2024.11.21 法人
- インスタグラムはじめました。
- 2024.11.19 高齢者福祉
- 防災訓練を行いました
- 2024.11.18 児童福祉
- 読んでもらったよ!
- 2024.11.16 児童福祉
- 園外保育に行きました