2021年1月

介護サービス事業所と法律の関係性②「Sensin NAVI NO.493」

  • 2021.01.07
  • Sensin NAVI
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその493」となります。

 

 

 

 

 

・・・今回のお題は!介護サービス事業所と法律の関係性②をお送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「法律関係ね。苦手だわ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「介護保険制度も法律だ!!法に基づく運営が重要だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えらい食い付きますね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは!「Sensin NAVI NO.493」をお送りします。

さて、介護保険サービスである訪問介護や通所介護、介護老人福祉施設など、これらの事業を開始するには、

そもそも指定権者からの「事業の指定」を受ける必要があります。

 

ではその指定について、根拠である介護保険制度を遵守していれば問題ないのかどうか?

それは当然ながら×となります。介護保険制度はあくまで介護保険サービスを実施、運営するためのものであり、

サービスを提供する事業所であれば「建物」。

サービスを提供するマンパワーである「従業員」について、それぞれ定められた法律も守らなければなりません。

今回紹介するのは、そんな各法律に関すること…の第二段となります。

「消防法」「建築基準法」「労働に関する法律」の以上3点について、

前回は消防法を紹介しましたが、今回は残りの建築基準法と労働に関する法律となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では建築基準法です。

名称そのままに建物に関する法律を言います。

この建築基準法は、昭和25年に制定されたもの。

国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低基準を定めた、日本の法律のことを言います。

明治時代には全国規模の建築法規はなく、東京:神奈川・滋賀・山口・大阪・兵庫などで地方規制が定められていました。

具体的に整備されたのが大正時代に入ってからで、

1919年(大正8年)に公布・施行された都市計画法と市街地建築物法となります。

特に後者の市街地建築物法は現在の建築基準法の基と言われています。

 

さて、そんな法律ですが、これは安全な建築物の技術的基準を中心に、施主または第三者においても危険や被害を及ばせない規定となっています。

 

建築基準法1条には、

「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。 」と定められています。

 

制度の構成は、

①建築物の構造的安全性や防火と避難、健康で快適な生活など建築物の安全性と衛生を確保するための規定

②良好な市街地環境を確保するための規定

 

…に大きく分類されます。

 

建物によっては建築そのものの可否はもちろん、例えば容積率、建蔽率、高さ制限など、周辺の建物や環境に与える影響も含め制限されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、介護サービス事業においても、この建築基準法は重要なものとなります。

事業をスタートさせるに際しては、介護保険法や老人福祉法上の手続きとともに、この「建築基準法」にかかる確認済証および検査済証の交付を受けておかなければなりません。

 

 

 

例えば、賃増改築や用途変更等にかかる建築基準法上の手続きが必要なのかを事前に調べます。改築・改修等の工事を行なう前に、当該市区町村の建築確認担当課に用途変更や建築確認の申請を行ない、担当部署の建築主事に確認してもらうことになります。

その後、用途変更や建築確認の手続きによって確認済証が発行されます。介護保険担当部署との事前協議を行なったうえで、必要に応じた工事に取りかかることになります。

なお、新築工事の場合については、工事途中や完了後に建築主事のチェックを受けて検査済証の交付を受けます。この検査済証の交付を受けた後に、ようやく介護保険の指定申請という流れになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に労働に関する法律となります。

 

 

労働法とも言いますが、これは労働基準法、労働安全衛生法等、労働に関連する法律を総称したものとなります。

労働基準法昭和22年4月に施行されたもので、労働基準(労働条件に関する最低基準)を定める日本の法律のこと。

日本国憲法第27条第2項の規定にあります、

賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定めるに基づき、1947年(昭和22年)に制定されています。

労働基準法の内容は、「賃金」「労働時間」「雇用と解雇」についてなど、多岐にわたります。

そしてそもそもの前提に「労働者を強制的に働かせてはならない」ことが触れられています。

例えば、会社で義務教育中の児童を雇用することはないと思います。これは労働基準法にて明確に示されています。

それは第56条で、

「使用者は、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない。」と定められているからとなります。

この制度は、随時改正が重ねられています。まさに時代に応じて内容が変化するもので、ここ数年の間でも大きく見直されています。

ですので、5年前ではよかったものが、現在では法律違反に該当してしまうことも多分にあるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方の労働安全衛生法は、労働基準法と相まったもので、全く別のものではありません。

 

労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成と促進を目的とする法律のこと。

 

労働者の安全と衛生についてはかつては労働基準法に規定されていましたが、これらの規定を分離独立させて作られたのが本法となります。

2012年4月施行の改正介護保険法により、労働法の遵守ができなかった場合には、指定権者である都道府県または市町村から指定を取り消される可能性があります。

介護事業所を運営していくうえでとても大切な法律となりますので、介護保険制度同様充分理解しておく必要があると言えます。

 

 

 

このように、建物、従業員と、それぞれ遵守すべき法律があること、

それはとても重要なものであることを、改めてご理解いただければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

以上!介護サービス事業所と法律の関係性②をお送りしました。

それではまた。