2020年12月

国家資格における名称独占。「Sensin NAVI NO.463」

  • 2020.12.11
  • Sensin NAVI
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその463」となります。

 

 

 

 

 

・・・今回のお題は!国家資格における名称独占をお送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「名称・・・独占?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ・・・福祉の試験や教材にもよく出てくるアレだな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほかにも業務独占もありますね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほほぅ・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは!「Sensin NAVI NO.463」をお送りします。

 

名称独占とは、資格取得者以外の者が、

その資格の呼称の利用について「法令で禁止されている資格」を言います。

 

一方で業務独占資格たるものもあり、名称独占資格でもあることが多いですが、単に名称独占資格と言った場合には、業務独占性の無いものを指します。

 

 

主な名称独占資格は、福祉系であれば社会福祉士や介護福祉士、保育士のほか栄養士、管理栄養士などがあります。

ほかにもたくさんありますので、是非調べてもらっても良いかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、国家資格は、それぞれの法律で設けられている規制の種類によって、つぎの4つに分類できます。

 

 

 

 

1)業務独占資格

医師、看護師、診療放射線技師などが該当。

資格を持っている方だけが、独占的にその仕事を行うことができます。

 

 

 

 

2)名称独占資格

栄養士、保育士、保健師、作業療法士などが該当。

資格を持っている方だけが、その名称を名乗ることができる資格です。まぎらわしい名称を用いることも禁止されています。

 

 

 

3) 設置義務資格

旅行業務取扱管理者、衛生管理者などが該当。

特定の事業を行う際に、法律で設置することが義務づけられている資格です。

 

 

 

 

4)技能検定

機械加工、建築大工、ファイナンシャルプランナーなど、128職種に設定されている国家検定の資格。

仕事上で必要とされる技能の習得レベルを国が認定します。

 

・・・といった感じです。

こう並べてみても非常に幅広く設定されていることがわかります。

 

 

 

 

 

 

 

このうちの(1)と(2)については、もう少し詳しく紹介したいと思います。

国家資格については、それぞれ資格の根拠となる法律が整備されています。

医師であれば医師法、介護福祉士であれば社会福祉士及び介護福祉士法、薬剤師であれば薬剤師法がそう。

 

 

①「業務独占資格」

業務独占資格の場合の法律の中での規制について。

例えば「医師」であれば、

医師法にて・・・

第十七条「医師でなければ、医業をなしてはならない」

第十八条「医師でなければ、医師又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない」

 

・・・という条文があります。

 

第十七条に違反した場合は「三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する(第三十一条)」となっています。

さらに医師免許がないのに医師を名乗って医業を行っていた場合は、「三年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と定められています。

このように、業務独占資格の場合は、資格もないのに業務を行うと厳しい処罰があるわけです。

 

かの有名なブラックジャックも優れた知識と技術を持っていますが、作品上医師免許を持っていません。

ですので、公に医療行為ができないことは当然なことというわけです。まああくまで漫画の話ですが・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に…

②「名称独占資格」

 

例えば理学療法士や作業療法士といったセラピスト。

理学療法士及び作業療法士法にて、

第十七条「理学療法士でない者は、理学療法士という名称又は機能療法士その他理学療法士にまぎらわしい名称を使用してはならない」

「作業療法士でない者は、作業療法士という名称又は職能療法士その他作業療法士にまぎらわしい名称を使用してはならない」

・・・という規定があります。

 

 

 

この第十七条の罰則規定が第二十二条で「三十万円以下の罰金に処する。」となっています。

このように、名称独占資格は、資格を持っていないのに名称を名乗ると処罰を受けることが処罰の対象になります。

 

ただし、資格がなく理学療法士・作業療法士の仕事をすることには罰則規定がありません。

ここが業務独占資格と名称独占資格との大きな違いというわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、社会福祉士及び介護福祉士法においては、第48条に「社会福祉士でない者は、社会福祉士という名称を使用してはならない。」と示されています。

またその第二項では介護福祉士でない者は、介護福祉士という名称を使用してはならない」としています。

そして同法の第53条では「次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する」とし、上記の第48条の規定に違反した者も含まれています。

 

 

 

 

 

最後に、今回の内容をまとめると、以下のようになります。

 

業務独占とは、その資格がないとできない仕事。

名称独占とは、その仕事をすることはいいけれど、無資格者がその資格の名称を勝手に使ってはいけない仕事。

 

・・・ということです。

 

 

 

 

 

 

以上!国家資格における名称独占をお送りしました。

それではまた。