個別機能訓練加算の「行方」。「Sensin NAVI NO.442」
- 2020.11.21
- Sensin NAVI
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。
今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその442」となります。
・・・今回のお題は!個別機能訓練加算の「行方」をお送りします!
「個別機能訓練加算って、アレね・・・」
「そう!!介護保険制度におけるサービス体系の中にある加算のひとつだ!」
それでは!「Sensin NAVI NO.442」をお送りします。
さて、介護保険制度改正まであと僅か。
令和3年度に向けた協議が進められている中、今回紹介するのは通所介護のお話。
いわゆるデイサービスたる事業についても、新たな枠組みがつくられつつあります。
今回の焦点は通所介護における個別機能訓練加算となります。
個別機能訓練加算については、ご利用者の居宅を訪問した上で利用者の居宅での生活状況を把握し、
・個別機能訓練加算(Ⅰ):主に身体機能の維持又は向上
・個別機能訓練加算(Ⅱ):主に生活機能の維持又は向上
…を目指し、機能訓練を実施した場合に加算として算定できるもの。
(Ⅰ)と(Ⅱ)が設定されていますが、上記内容はもとより、人員配置や単価も異なるものとなっています。
そんな加算ですが、全国的に小さい事業所ほど人員配置要件を満たすことが難しく、算定率が低いのが実情のようです。
またそれぞれの加算の目的に応じた機能訓練項目を設定することが難しいとの意見も多いそう・・・。
現在進められている介護報酬改定に向けた議論では、
「よりご利用者の自立支援等に資する個別機能訓練を提供するため、両加算を統合し、人員配置要件や機能訓練項目の見直しを行うこととしてはどうか」・・・といった話が出ています。
・・・では現行の個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)の統合とは具体的に如何なるものか?
それも現在の審議の中で示されています。
まず人員配置要件については、小規模事業所でも必要な人員を確保できるよう、配置時間帯の定めをなくし、専従1名以上とするもの。また機能訓練の内容も、ご利用者の心身の状況に応じて項目設定を行うことができるよう、身体機能向上・生活機能向上のいずれかを目的として設定するのではなく、両者を柔軟に組み合わせた設定を可能とする。さらには訓練対象者及び実施者も、そもそも「個別」機能訓練であることを踏まえた上で、5人程度以下の小集団又は個別に、機能訓練指導員が直接実施する。
まだまだ検討段階ですが、すでにこのような具体的内容が示されているところです。
一方、現状個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)を併算定している事業所もあることから、
人員配置の「常勤・専従1名以上」「サービス提供時間帯を通じた配置」を要件とした上位区分の設定も提言されています。
さて、最後に個別機能訓練加算の算定率について少し紹介していきます。
この加算は、専門職の有無で大きく左右されると言われており、実際に個別機能訓練加算を算定しない事由として、
加算(Ⅰ)・加算(Ⅱ)ともに、やはり「機能訓練指導員を常勤又は専従により配置することが難しい」ことが最も多く、それぞれ59.7%、56.3%だそう。
また個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)を算定しているご利用者の機能訓練の内容も、
個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定している場合、或いは個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定している場合で、その訓練内容にほとんど差はなかったことが明らかにされています。
このような加算算定の実情を踏まえ、今回のような統合案が浮上してきたものと思われます。
まだまだ審議は続く中、果たしてどうなる介護保険!?
以上!個別機能訓練加算の「行方」。をお送りしました。
それではまた。
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