2020年10月

総合事業の実情と今。「Sensin NAVI NO.420」

  • 2020.10.12
  • Sensin NAVI
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその420」となります。

 

 

 

 

 

・・・今回のお題は!総合事業の実情と今。をお送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「総合事業ですか。僕が苦手なジャンルですね・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「介護予防・日常生活支援総合事業の略だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さすが歩く通所介護ですね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「通所介護は総合事業にもあるからな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは!「Sensin NAVI NO.420」をお送りします。

2015年の介護保険改正により、

高齢者が要介護状態にならないように総合的に支援する「介護予防・日常生活支援総合事業(以下、総合事業)」が創設されました。

法改正の施行により、経過措置を経て移行された事業で、2017年4月からは、全国のすべての市区町村においてさまざまなサービスが開始されています。

 

 

 

 

 

総合事業は、

(1)「介護予防・生活支援サービス事業」と(2)「一般介護予防事業」に分かれています。

まず前者の(1)「介護予防・生活支援サービス事業」を利用できる対象者は、

 

 

 

①要支援者

②基本チェックリスト該当者(介護予防・生活支援サービス事業対象者)

・・・になります。

 

 

 

②の「基本チェックリスト」とは、高齢者が自身で生活機能に低下があるかどうかをチェックする質問リストのことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

要支援者と基本チェックリスト該当者が利用できる「介護予防・生活支援サービス事業」の事業内容は、

 

・訪問型サービス

・通所型サービス

・その他の生活支援サービス

・介護予防ケアマネジメント

 

 

 

・・・に分けられます。

なお、これまで要支援者が利用していた訪問介護と通所介護(デイサービス)は、総合事業に移行されてもサービス内容はそのままで利用できます。

 

 

 

また、後者であるすべての高齢者が利用できる(2)「一般介護予防事業」は、市区町村の支援により実施されるもの。

・体力作り教室

・介護予防をテーマとした各種講演会

・栄養改善・口腔機能向上・認知症予防などをテーマとした介護予防教室

・高齢者が気軽に集えるサロンの開設

・生きがい作りを目的としたサークル活動

・介護予防ボランティア養成講座

・・・などが想定されています。

 

 

 

 

この総合事業ですが、令和元年6月時点で従前相当サービスを実施している市町村は、

 

①訪問型で1,619市町村(94.2%)

②通所型で1,618市町村(94.1%)

 

・・・とのこと。

 

 

 

 

 

また緩和型であるサービスAを実施している市町村は、

 

①訪問型で860市町村(50.0%)

②通所型で923市町村(53.7%)

 

・・・となっており、全国の水準としては残念ながら半分程度となっています。

 

 

ちなみに、サービスを利用している方の推計は、

訪問型で338,503人、通所型で532,957人、その他生活支援では31,264人。

これはあくまで令和元年6月の調べによるものとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このような総合事業の実情ですが、元々の国の方針とは相違が生じています。

特に緩和型については、実情国の想定とは大きく隔たりが出ています。思った以上に波及していない、地域に展開していないのが実情なわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総合事業に係る介護予防ケアマネジメントの実施状況を見ても、

Aでは89.2%の市町村で実施されていますが、

Bでは25.5%、Cでは27.8%と、低い水準を示しています。

制度開始当初と比較すると増加しているようですが、あくまで微弱に過ぎません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国が推進する地域包括ケアシステムの構築には、今回紹介する総合事業の展開は欠かせないものと言われています。

しかしながら、国の考えるほど全国に浸透していないのが実情です。旧介護予防である現行サービスについては、引き続き運営が行われていますが、市町村独自の基準を設定できる、いわゆる「緩和サービス」については停滞しています。

緩和サービスに特化したマンパワーも、地域によっては希薄している現状があり、なかなか地域展開まで至っていないのが実情と言えます。

 

 

 

 

次回改正まであと少し!市町村単位で根付くことを目的にした「総合事業」は、今後どうなっていくのか?

要介護者を対象とした訪問介護の生活援助や、通所介護の要介護1及び2相当者についての、総合事業への移行は今回先送りにはなりました。しかしながら、今後も争点のひとつであることには違いありません。

果たして総合事業の行方は!?今後の法改正も去ることながら、地域ごとの動向にも目が離せません!!

 

 

 

 

以上!総合事業の実情と今。をお送りしました。

それではまた。