制度のコンプライアンス。「Sensin NAVI NO.315」
- 2020.04.27
- 法人
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。
今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその315」となります。
・・・今回のお題は!制度のコンプライアンスをお送りします!
「コ・・コンプライス?」
「ふっ。今回はコンプライアンスか、なかなか興味深い」
「コンプライアンスね・・」
それでは!「Sensin NAVI NO.315」をお送りします。
まず最初に!
コンプライアンスとは、一言で言えば「法令遵守」のことです。
元々は「命令や要求などに従う」という意味です。それが派生して現在では、「法令・社内規定・モラルなどに従う」という意味で使われるようになりました。法令遵守と言っても、法律だけ守ればいいというわけではなく、社内の企業倫理や就業規則、マニュアルといったものも含まれます。ルールを守っている事業者というのは、社会の信頼を得ることができます。
これは、社会福祉法人といった各種団体、一般企業においても共通に言えること。
しかしながらこの法令順守が難しいのが実情で、介護業界に関わらず「不正」が後を絶たず、コンプライアンスという言葉が繰り返し使われているのです。
コンプライアンスは経営をするうえで当たり前のことなんですが、
介護事業者は一般企業に比べると厳しく求められてしまいます。
それはなぜかと言うと、介護事業の収入の多くは介護報酬であり、財源が税金や保険料となっているからこそです。
介護保険制度はさまざまな法令やルールで成り立っておりは、このような体系になっています。
以前のNAVIでも紹介した内容となりますが・・・
1.法令
2.告示
3.解釈通知
4.厚生労働省Q&A
5.ローカルルール
単純に上から順に法的効力が強いという構造ですが、1~5まですでに重要な項目となります。
特にこの中の5は、指定権者によってその解釈が異なることから、より制度を複雑にしているともいわれます。
次にその介護保険制度の法令・告示をまとめると、以下の順にさらに細かく規定されていることになります。
①介護保険法(法律)
②介護保険法施行令(政令)
③介護保険法施行規則(省令)
③人員、設備および運営に関する基準(省令)
④告示
前述のとおり、介護事業を運営していくうえで私たちが一番よく見る法令が、
③人員、設備および運営に関する基準(省令)
④告示
・・・の部分。
しかぁし!!これだけでは不十分なことから、これらとは別に、⑤解釈通知というものが出されます。
⑤解釈通知は、厚生労働省から「課長通知」とか「局長通知」といった形で発出されている、これがより一番細かく記載されています。
さらぁに!!!
⑤解釈通知でもまだまだ不十分なために出されているのが、⑥厚生労働省Q&Aです。
⑤解釈通知で困ったときには、是非⑥厚生労働省Q&Aをご覧いただければ、大半の疑問は解決するはずです。
よく⑤解釈通知だけでコトを進めてしまうと、実は⑥厚生労働省Q&Aに記載してあった、ということも結構あったりします。
最近の大きな法改正に、平成29年の社会福祉法の改正があります。皆様はご存じでしょうか。
NAVIでも紹介してきた社会福祉法人の在り方や役割を定めた法律こそ、この社会福祉法であり、前身は1951年の社会福祉事業法となります。実は介護現場ではあまりこの法律を知っている方は少ないようです。
介護保険法が各サービス体系を定めているのに対し、この社会福祉法はその根幹となります。
改正社会福祉法は「社会福祉法人制度改革」と言われ、「経営組織のガバナンス強化」「事業運営の透明性の向上」など様々な改革が行われました。こうした大きな改革が成されたにも関わらず、実はまだまだ認知度が低いのがこの法律。
他にも介護保険サービスを運営する事業者として熟知しておかなければならないものはたくさんあります。単に介護保険法の自分たちのサービスの基準を理解しておくだけでは、安定的な運営を維持することはできません。
「人と人を繋ぐ仕事」であるからこそ、また介護と言っても単に支援しているだけでは通用しない、それが介護保険制度なわけです。
ちなみに参考までに・・・
「個人情報保護法」
「労働基準法」
「労働安全衛生法」
「高齢者虐待防止法」
「消防法」
「生活保護法」
などなど・・・。
職場のなかの各立場で最低限知っておく必要がある法令の理解は少なからず大事なこと。
もちろん個々の管理者や事業を担う者がしっかりと理解しておけば簡単なことですが、そう容易でないのがこの制度の難しいところ。
・・・ですので、やはり組織の中でこれら法令関係の担当者を決めておくことが重要かと。それは単にひとりだけでなく、複数の目から確認できるような体制が望まれます。
「法令に関するスペシャリスト」を擁立することで、コンプライアンスの徹底を図ることに必ず繋がるはずです。
以上!制度のコンプライアンスをお送りしました。
それではまた。
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