通所事業の「送迎」とは?その弐。「Sensin NAVI NO.277」
- 2020.03.15
- 高齢者福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。
今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその277」となります。
・・・今回のお題は!通所事業の「送迎」とは?その弐。をお送りします!
「今回はちゃんと始まったようね・・」
「ふん!いつか絶対にYAGIってやるぞ!」
「YAGIるって!完全に流行らないわね、そのフレーズ」
「ばびょ~ん」
さて、そんな通所事業の送迎業務について、前回に引き続きその②となります。
平成27年の介護報酬改定にて、居宅サービス計画と通所介護計画に位置付けし、かつ送迎時に自宅内介助を実施する場合には、30分を限度にサービス提供時間に含めて良いということになりました。
ただし、送迎時の自宅内介助を行う職員については、一定の資格条件・勤続年数が課せられています。基本的に、無資格かつ3年未満の勤続年数の職員は除外ということになっています。(居宅サービス計画・通所介護計画に位置付けて居宅内介助を行う場合に限ります)
具体的には、送迎時の居宅内介助を行う職員の要件としては、以下のように定められています。
・介護福祉士
・介護職員実務者研修修了者
・旧介護職員基礎研修課程修了者
・旧ホームヘルパー1級研修課程修了者
・介護職員初任者研修修了者(旧ホームヘルパー 2級研修課程修了者を含む)
・看護職員
・機能訓練指導員
さらに、当該事業所における勤続年数と同一法人の経営する他の介護サービス事業所、医療機関、社会福祉施設等においてサービスをご利用者に直接提供す職員としての勤続年数の合計が3年以上の介護職員も対象となります。居宅内介助等は、個別に送迎する場合のみに限定するものではありませんが、他のご利用者を送迎時に車内に待たせて行うことは認められません。
デイサービスの送迎時間における「送迎記録」は、事業所が適正にサービス提供を行っていることを証する証拠として扱われます。
介護保険の運営基準上は送迎時間の記録を残すことを要件として明示はしていませんが、送迎時間の記録を残すことには充分意味があります。例えば、正確な時間を記録しておくことにより、計画していた介護報酬時間区分の要件を満たせているかを実地指導や監査の際に確認する根拠となりほか、ご利用者の家族などから滞在時間や出発時間などに問い合わせがあった際に具体的に提示することができます。また送迎ルートを考えるときに、各ご利用者の乗降にかかる時間や、移動にかかる時間を把握しやすくなります。
このようなことから、指定権者によって若干指導事項と異なる部分はありますが、送迎時間についての記録は残しておくことがBetterと言えます。
その送迎時間の記録ですが、ご利用者の送迎時間については交通渋滞や乗車に時間を要する場合も想定できます。
ある程度想定の上にて、現実的に余裕をもった送迎が行えるよう時間設定が必要です。
さて、ご利用者への送迎時刻の連絡方法については、主に以下の方法で行なっていることが多いようです。
*あくまで例ですので、必ずしも以下の方法に該当しない場合もあります。
① おおよその到着時刻をご利用者(ご家族)に事前伝えてあり、毎回同じ時刻に到着できるように送迎を組んでいる。
②1便~2便などに分けて、「9時から9時30分の間に到着」など、30分程のゆとりを持ってご利用者(ご家族)に伝えておき、その範囲内にて前日に送迎を組んでいる。
・・ちなみに最近の業務効率化と簡素化によるICTの導入等により、当日メール配信による一斉配信も行っている事業もあるようです。
このような方法で運営されている送迎業務ですが、もちろんながら事業所の規模、サービス提供時間、車両の大小や車両数は異なります。
事業所それぞれにて、最もbetterな送迎業務の運営方法を考える必要があると言えます。
さて、デイサービスや通所リハビリでは時間区分ごとに介護報酬の基本報酬が設定されています。
原則は計画で定められた報酬区分時間を算定することになります。送迎の到着時間と出発時間は、計画通りにサービスが提供されているかの記録となります。通所介護の報酬区分であれば、3時間~4時間、6時間~7時間などの1時間刻みで設定されています。
ちなみに2時間~3時間の場合、3時間~4時間の報酬の70%分の算定となります。
きちんとその時間帯での提供が出来ているか、それを判断する根拠となるわけです。
先述したように介護保険の運営基準上は送迎時間の記録を残すことを要件として明示はなく、厚生労働省などから推奨されている記録様式はありません。…ですので、送迎実績の記録方法については、各事業者の運営面や送迎を担当する職員の利便性や記入のタイミングなどを考えて、担当する職員に負担が少ない継続しやすい「形」を定めていくのが良いと考えます。
また送迎時には、到着予定時刻の確認のほか、薬や入浴などの持ち物チェックも不可欠です。その場でそのチェックをするのはやはり時間も要しますので、サービス提供前の契約等にて、乗降車時の留意点及び注意点、さらにはご家族に事前に確認していただく持ち物等、あらかじめ事業所として最低限明確にしておくことも重要と言えます。
最後にデイサービスの送迎業務では、
車両を適切で安全な状態で管理していく必要があります。
①運行前の車両点検結果
②発着時間
③距離数
④送迎経路の安全の有無
⑤送迎経路の渋滞情報
⑥停車時の駐車スペースの確保
⑦運転者のサイン
・・・などを表で管理していくこともひとつ。
デイサービスの送迎車両に係るトラブルとして、気付かずに軽微な事故を起こしてしまっていたり、擦り傷などがあっても報告がなく数日後に誰かに発見されるといったことが聞かれます。
これらの事後の対応にて要する時間や労力は、その後の運営に少なからず支障を与えます。
・・・ですので車両ごとに毎回乗降車時に車両を簡易点検するなど、異変があった時には速やかに情報共有する風土作りも大切と言えるのではないでしょうか。
今回のNAVIはここまでで、次回はさらに実践的かつ運用的なお話をしていきたいと思います。
・・以上、そんな通所事業の「送迎」とは?をお送りしました。
それではまた。
「まだ続くのか。怒涛の三部構成!!」
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