2020年1月

迫る2021年介護保険制度改正。「Sensin NAVI NO.257」

  • 2020.01.19
  • 高齢者福祉
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその257」となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・今回のお題は!

 

 

 

迫る2021年介護保険制度改正をお送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いよいよその時期が近付いてきたわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「制度理解!いまこそ必要な時!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・」

 

さて、今回ご紹介するのは介護保険制度の今後について。

これまでのNAVIでもその動向を幾度とお伝えしてきましたが、今回は総論編。

介護保険制度は、介護を必要とする状態になっても安心して生活が送れるよう、介護を社会全体で支えることを目的としたもので、平成12年4月からスタートしました。 急速に進む高齢化により、介護を必要とする方の増加が見込まれた中、少子化・核家族化などにより、家族だけで介護を支えることは困難な状況にありました。そうした時代背景と懸念から誕生した制度で、はや施行から約20年が経過しようとしています。

この介護保険制度は、3年に一度見直すこととされており、これまでの改正の度、様々な変更やサービスの新設、基準の設定が成されてきました。

そして次期改正は2021年度。

 

 

 

 

前回改正が若干のプラス改正とはなりましたが、それは全体の話。

通所介護サービスにおいては、サービス提供時間の細分化が図られたことにより、大きく減収となっています。

中重度者ケア体制加算や認知症加算、サービス提供体制加算の上位を算定しなければ、これまで同様の収入を担保できないようになっています。しかしながら、加算を算定するのはそう容易なものではありません。

配置基準以上の人員配置のほか、配置すべき専門職の雇用形態や兼務の有無も同時に求められます。ですので、多くの通所介護サービスはその経営自体を揺るがす結果となっています。

 

 

 

 

さて、介護保険制度の改正に対する議論は、所轄する厚生労働省の中にある専門機関で審議されます。

一方、75歳以上の後期高齢者の医療については、医療機関の窓口で支払っている原則1割の自己負担を、一定所得以上の人は2割に引き上げる方向が決まっています。膨大する社会保障費への対策であって、医療分野同様介護分野にもその必要論が焦点となった今回の改正案。

 

介護保険制度は高齢化と核家族化が進む中、高齢者を社会全体で支えることを目的に、2000年度に誕生しました。

 

介護の必要度合いを軽い方から「要支援1、2」「要介護1~5」と7段階に分類し、その係る費用は国、地方の公費と保険料、利用者の自己負担で賄うことになっています。介護保険は40歳以上が加入し、原則65歳以上が介護サービスを利用できる仕組みとなっています。

しかしながら、高齢化が進み制度導入から約20年で要介護認定者は約3倍に増えています。

その費用も同様に3倍に膨れ上がり、約10兆円超となっています。さらには2022年からは団塊の世代が75歳以上になり始め、介護ニーズがさらに急増すると推測されています。推測というより、むしろその方向に向かっていると言うべきかもしれません。

こうした状況を受け、厚生労働省は、所得水準に関係なく1割が続いていた自己負担割合について、

2015年から年収280万円以上(単身で年金収入だけの場合)の人は2割とし、うち現役並みの高所得者は2018年から3割に引き上げました。そうした施策は行われる中、1割負担のご利用者は90%超を占めており、次期改正ではその自己負担のさらなる見直しを必要とする意見が一層高まってきています。

 

今回、次期改正として決まったのは、介護施設を利用する一部の低所得高齢者について食費の月額自己負担の2万2千円引き上げ。また高所得世帯が介護サービスを受ける際の自己負担の月額上限を、現在の月4万4400円から、年収により9万3千円、14万100円へ引き上げることになっています。

 

 

しかしながら、当初目されていた「2割負担拡大」のほか、「サービス利用時のケアプラン有料化」、さらには「要介護1、2の生活援助サービスの市町村への移行」などは見送りになりました。

 

これは、「一定所得以上の後期高齢者の医療費自己負担2割」を打ち出したことが大きく影響しています。

利用者負担の拡散は、社会を混乱、不安にさせるものであり、慎重に進めるべきである、とした結果と言えます。

一方で回避できない現実はいままさに迫っています。

 

 

2050年には、
1人の65歳以上を1.2人の20~64歳で支える社会を迎えることになります。

その為にどうすべきか、どうあるべきか。

財源同様、その担い手である人材も枯渇する中、ICTの導入や働き方改革、介護職員等に対する手厚い処遇等が進められています。これからの介護保険制度の行方は?制度継続はもちろんのこと、その在り方がいよいよ本格的に問われる時期に来ていることには、間違いありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

以上!迫る2021年介護保険制度改正でした

 

 

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とにかく奥が深いわね・・・」