2019年11月

加算算定のポイント「サービス提供体制強化加算」。「Sensin NAVI NO.217」

  • 2019.11.04
  • 高齢者福祉
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその217」となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・今回のお題は!

 

 

加算算定のポイント「サービス提供体制強化加算」について お送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どこまで続くのかしら、このテーマ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「一旦これが最後となります」

・・・ですが、介護業界に携わる者として、これまで紹介しました加算算定のポイントはとても大事なこと。

さらにはこれら内容も大事なことのほんの一部に過ぎません。是非NAVIを通して介護保険制度を深めてもらいたいものです。

 

さて、介護保険サービスは、基本単価となる介護報酬以外に、「加算」というものが存在します。

様々な取り組みや基準以上の配置など、それぞれ定めのある一定の要件を満たすことで、

介護報酬のほか、「加算」としてプラスされる仕組みになっています。もちろん、逆に基準以下の運営をしている場合には、「減算」というハンディが与えられることになり、基本単価である介護報酬が減額されます。

 

 

 

 

 

 

 

今回はその「加算」について!

これまでこのNAVIでも幾度と紹介してきましたこの加算ですが、

とりわけ誤った解釈で考えがちなポイントを紹介していきたいと思います。

そのポイントを紹介する上で今回お話するのは、この加算!!

 

 

 

「サービス提供体制強化加算」

 

これは、介護福祉士資格者を一定以上の割合で雇用しているなど、質の高い介護サービスを提供している事業所に対し評価される加算です。

 

 

 

 

 

 

「さらっと言うけど、ちゃんと中身も説明しなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「焦るな焦るな」

サービスを必要とする要介護高齢者が増加する一方、そのサービスを担うべき介護人材の不足が社会問題かつ深刻となっています。

メディアや新聞などでもよく取り上げられている内容ですが、介護人材の処遇のほか、外国人雇用も積極的となっています。

現在、介護職員処遇改善加算による処遇改善のほか、令和元年10月の消費税増税と介護報酬改定を経て新たに創設された介護職員等特定処遇改善加算は、これまでの介護人材全体の処遇の底上げに加え、「経験・技能のある介護職員」を評価するものとなっています。このような介護人材に対する手厚い処遇が展開される中、一方で既存の加算でもその質の評価のもと運用されているものがあります。

それが今回ご紹介する「サービス提供体制強化加算」なわけです。

 

 

 

 

 

このサービス提供体制強化加算ですが、大枠としてⅠ、Ⅱ、Ⅲと三つの種類があります。

 

まず①(Ⅰ)ですが、現在その中でも2つの区分が設けられています。事業所で雇用している介護職員のうち、介護福祉士を保有している介護職員の割合が一定以上満たしている場合に算定できます。その%により、異なる単位が設定されており、高い割合ほどその単位数は高くなります。

 

 

 

次に②(Ⅱ)では、看護・介護職員の総数のうち、常勤職員が配置されている割合により算定できます。人員基準上常勤職員を配置する義務は事業ごとに定められていますが、この加算ではその比率を評価するものになります。

 

 

 

最後の③(Ⅲ)では、3年以上勤続の長期勤続職員の割合が要件となります。ちなみに通所系サービスにおいては、このサービス提供体制強化加算Ⅲは含まれません。

 

 

なお、これら(Ⅰ)から(Ⅲ)の加算ですが、介護福祉士を主に算定基準としている(Ⅰ)が上位加算として位置付けられており、その設定された単位数も(Ⅱ)や(Ⅲ)にくらべて高いものになります。

 

 

 

 

 

 

「各論はいいから、とにかくわかりやすく咀嚼しなさいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、常勤職員の割合で算出する場合には、看護・介護職員の総数のうち、常勤職員が60%以上配置されていること。

さらには勤続年数で算出する場合には、勤続3年以上の職員が総数の30%以上配置されていることと、それぞれ割合や要件が定められているわけです。

 

 

 

 

 

ここでズバリ!本日のお題のポイントとなります。

 

平成21年4月の厚労省発出のQ&Aにて、特定事業所加算及びサービス提供体制強化加算における介護福祉士又は介護職員基礎研修課程修了者若しくは一級課程修了者の取り扱いについてはっきりと明記されています。

 

 

基本的考えとして、対象者としてカウントできるのは、

「各月の前月の末日時点で資格を取得している者」とされています。

その「各月の前月の末日時点で資格を取得している者」について、Q&Aでは具体的な取り扱いを示しています。

 

要件における介護福祉士等の取扱いについては、「登録又は修了証明書の交付まで求めるものではなく、例えば介護福祉士については、平成21年3月31日に介護福祉士国家試験の合格又は養成校の卒業を確認し、翌月以降に登録をした者については、平成21年4月において介護福祉士として含めることができる。また、研修については、全カリキュラムを修了していれば、修了証明書の交付を待たずに研修修了者として含めることが可能である」・・・と。

なお、この場合において、事業者は当該資格取得等見込み者の、試験合格等の事実を試験センターのホームページ等で受験票と突合する等して確認し、当該職員に対し速やかな登録等を促すとともに、登録又は修了の事実を確認するべきものであるとしています。

 

 

 

 

つまり!登録や修了証明書の交付がなくとも、年度末に国家資格に合格していれば、翌月の4月より「介護福祉士」としてカウントすることができるということ。当時のQ&Aの抜粋ですので、養成校卒業者の取り扱いは変更されていますが、年度末に合格していれば、速やかな登録を前提に介護福祉士の割合に含めて良いとされています。もちろん登録又は終了することが前提となりますゆえご注意ください。

 

ですので登録された日の末日を起点として算出するわけではなく、登録を前提に合格した翌月である4月よりその割合に含めて計算することができるということ。

 

 

 

 

 

 

 

「わかったようなわからないような・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「要は合格者も次年度からその割合に算出することができるということ」

これらの対象者を含めることで、サービス提供体制強化加算に係る介護福祉士率も大きく変わることになります。

特に数パーセントの微妙な割合の場合にはなおさら重要となります。

数パーセントの差異で変化するサービス提供体制強化加算。少しの割合の差にて、年度の加算算定が変わるものですので、

事業所を担う管理者は常に念頭に置いておく必要があるといえます。

 

 

 

 

以上!加算算定のポイント「サービス提供体制強化加算」についてでした!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

「やはりここでも常勤換算か・・」