2019年10月

「共生型サービス」と「基準該当サービス」。「Sensin NAVI NO.212」

  • 2019.10.30
  • 法人
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその212」となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・今回のお題は!

 

 

「共生型サービス」と「基準該当サービス」について お送りします!

 

 

 

 

 

 

 

「なによそのサービス?」

「共生型と言えば最近できたサービスね。けど基準該当ってどういうことよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「福祉制度が多様化する中、その莫大な制度体系に、半ば混乱が生じているのも事実。

確たるサービスとして位置付けられているも、そもそもの制度理解に苦慮している現実に、制度をうまく活用できていない、利用できていないのも直近の課題と言えます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、そんな課題がある中、平成30年度の障害者総合支援法、介護保険法等の改正を経て新たに創設された新サービスこそ、

「共生型サービス」と呼ばれるもの。

 

この共生型サービスは、基準該当の制度をベースに、

「障がい者の高齢化」

「地域の福祉の担い手不足」を解消するために生まれてきたと言われています。

 

 

 

・制度間のギャップを極力軽減すること。

・共生社会実現に向けた具体的施策。

 

 

 

 

共生型サービスは、以下の2つの大きな目的のもと制度化されたと言われています。

 

まずは高齢化する障がい者への対応。

基本65歳を過ぎると介護保険制度が優先されることになっています。

・・・つまりは、それまで馴染んだ施設を離れ、まったく異なる環境での生活を強制されてしまうことになります。

そういった制度間のギャップ、ジレンマによるご利用者への負担軽減がひとつ。

 

 

 

次にもうひとつ!

特に中山間地域などで福祉の人材が限られてる事情を踏まえ、そもそも障がい者支援を目的とした社会資源がない地域も多く存在します。

こうした地域の実情から、高齢者や障がい者、そして障がい児が決して縦割りにならず、スムーズに支援が行き渡ることを目的としています。

 

 

 

 

 

次に紹介するのが「基準該当サービス」。

よくこのNAVIでも紹介することがありますが、単に基準を満たしていないサービスではありません。

本来サービスの事業者としての指定を受けるべき様々な要件。法人格から人員、設備、さらには運営基準等様々です。

そんな要件の一部を満たしていないものの、市町村にとって必要とされ、かつ一定の水準を満たす場合、

市町村の判断でそれらのサービスを介護保険の保険給付の対象とすることができる制度のことを、「基準該当サービス」と言います。

 

 

このサービスは、いわゆるその地域に必要な福祉ニーズに応えることを目的に、「市町村が決定するサービス」のこと。
基準該当サービスは、その地域に必要なサービスがない場合に、市町村の判断でサービスの幅を広くできる制度です。

たとえば、ある地域に高齢者のデイサービス(通所介護)はあるが、障がい者のための日中活動の場所、

例えば生活介護などがない場合に、通所介護の事業所でも障がい者を受け入れられるようにするものです。
各市町村が地域事業を踏まえて判断するため、ほかの市ではOKだけどこの町ではダメ、みたいなこともあり得るのが基準該当サービスの特徴とされています。

 

 

 

ここで双方の違いについて!

一方の平成30年度の新設された共生型サービスは、そうした基準該当サービスの課題や現状を踏まえて誕生したものとされており、市町村ごとで運用が変わるということはまずありません。

都道府県等の指定を受けたサービスであることから、近隣や隣接の市町村との相違が生じることはなく、事業所としては幅広く展開ができるようになっています。

 

 

 

 

なお、共生型サービスの指定基準は、基準該当サービスに準じています。

たとえば、障がい福祉サービスである生活介護の事業所が、共生型で高齢者の通所介護(デイサービス)事業を行う場合の指定基準は、
生活介護(基本サービス)と通所介護(共生型サービス)の利用者数を合計した合計利用者数で「基本サービスの設備・人員基準を満たす」こと。

…とされています。

 

元にある基本サービスを基準にして、共生型で行う新サービスの利用者数をカバーできればよいということです。

 

 

 

 

「じゃあ、いっそのこと全部共生型にしたらいいじゃない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

確かにそうも考えられます。

基準該当サービスについてはサービスが限定されがちですが、共生型サービスはそうではありません。

幅広い視野とニーズに応えることができるといった利点は確かに魅力的です。

しかし、サービスに係る人員や設備等の基準が基準該当サービスと比較してもより細かな設定となっておりますゆえ、双方の制度理解は必須となります。

一概にどちらを選択すれば良いかはお答えできませんが、事業所としてその地域に何が必要なのか。何が求められているかなどを充分吟味した上で判断すべきかと思います。

それぞれの事業所が共生型サービスを行うことで、どのような支援が行えるのか、さらには地域の中でいかなる拡がりが生まれるのか、是非主体的に考えていただければと思います。

 

 

最後に!共生型サービスは平成30年の導入されたばかりのサービスであること!。

半ばまだまだ未知数のこのサービスは、これから多くの内容が見直される、また多くの事業者が参入していくと思われます。

これからも共生型サービスの動向には目が離せません!!

 

以上!「共生型サービス」と「基準該当サービス」についてでした!

 

 

 

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

「まさに共生社会に向けた一歩だ・・」