「Sensin NAVI spin-off」~FUKUSHIを語る~ Vol.6
- 2019.09.28
- 高齢者福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーことMるでございます。
私たちが担う福祉サービスは、高齢者福祉や障がい者福祉、そして児童福祉と様々です。それら福祉サービスを日々担う熱き者たちとの対談をお届けするのが今回!
その名も!
Sensin NAVI「spin-off」~FUKUSHIを語る~。
さて、そんな熱き秘めたるハートのもと、福祉を担う者たち。
とにかく、個々の想いと考えを持つであろう皆様に、こうしてお集まりいただいたわけです。
「はい!そんなわけでここに集いし熱き者たちへ!!」
「そんなspin-offのテーマは!」
どどん!波。
「なんだなんだ?」
ズバリ!
「3対1の考え」!
是非それぞれの想いを包み隠すことなく大いに語ってほしいところ。
「なにこのテーマ?よくわからないけど…」
「ふん!だから素人は困る。
3対1とは介護業界における黄金比。つまりは制度上必要とされる最低基準の人員配置を示す指標」
「一般的には介護保険施設で考えられる人員基準のこと。」
「どういうこと?まどろっこしい説明はいいから、とにかくきちんと話しなさい」
「はい。いわゆる特別養護老人ホームや介護老人保健施設における人員基準で、ご利用者数に対して、介護職員及び看護職員の割合のことです。
基本的にはご利用者3人に対し、1名の介護職員及び看護職員が必要とされています」
「しかしだ。現に常時3対1ではなく、以前にも話があった常勤換算上必要なわけだ。
つまりは仮に90名定員の介護老人保健施設で例えるならば、常勤換算方法にて、30.0名以上の介護職員及び看護職員が最低必要になると言うこと」
「つまりは毎日3対1ではないってことね」
「そう!あくまで常勤換算方法によるものですので、必ずしも基準上毎日3対1が絶対要件ではありません。
介護老人保健施設をはじめとした入所施設は、基本24時間365日介護や支援を行う必要がありますが、それらを担う職員も休みなく働くわけは当然ありません。
夜勤業務や、時として施設の方針や実情に応じ、早出や遅出といった勤務体系も存在するかと。
そうしたシフト制にて日々事業を運営しているわけであって、入浴や行事、リハビリテーションなどの日常的なスケジュールのもと、事業所それぞれのシフト制を取り入れているのが一般的かと」
「ほかにも児童福祉における保育園でも同様です。年齢別配置として、
0歳児であれば3対1、3歳児であれば20対1といったように、人員配置が定められています・・」
「最低基準を担保するための人員配置であって、もちろんそれ以上に配置することは大歓迎だ!」
「でも、人件費の支出を考えるとそうはいかないもの」
「現実と理想での乖離はやはり否めませんね・・・」
「この人員基準ですが、地域密着型サービスですともっと厳密です」
「常勤換算上の3対1はもちろん、その日ごとの3対1も求められることになります・・」
「毎日いるってことか?」
「そうよそうよ!」
「地域密着型サービスは、そのサービスの主旨や目的により、ほかのサービスと比較しても手厚い配置を要件としています。
小規模多機能型居宅介護や認知症対応型グループホームがそうで、日々ごとの配置もしっかりと確認していく必要があると言えます」
「へぇー、そんな感じなのね」
「ですので、このサービスに掛かる人件費は、当然ほかの介護保険サービスと比較しても高くなります。ですがそれは逆に言えばそれだけの質を担保するものであって、決してそのサービス自体を否定するものでもありません」
「要は事業に掛かる登録者数によると言うこと。如何に登録者数を確保し維持していくかが大事なわけです」
「つまりどういうことよ?」
「登録者数を維持すること。しかしながらこれはかなりの難解と考えます」
「地域密着型サービスは、その目的と特色から多くの事業所はいわゆる過疎地が大半です。登録者の確保と言っても、そもそも利用する方がいないといった実情のほか、月単位の報酬となることから、一般的に軽度者にとっては非常に高額なサービスとなります。とりわけ中重度者の特養入所が比較的容易となっている昨今において、なかなか利用に繋がらないのがこのサービスなわけです…」
「かと言っても、むやみに報酬が引き上げられても、それこそ高額な費用になりかねません。逆に利用離れに繋がってしまうかと…」
「なんにせよ必要なサービスであることには変わりない!根本の福祉精神、社会貢献を忘れてはいけないはずだ」
「まあ結局はそうなんだけど、安定した運営ができなきゃ、そもそも事業として成り立たないわけだし」
「百も承知!要は単独での運営ではなかなか厳しいと言うこと。運営する側の母体や基盤が非常に大切なわけだ」
「今回のテーマは特に難しいわ。地域にとって必要な資源でも、その担い手や経営の課題など、はっきりした答えは出せないわね」
…というわけで、
最後にキリッと!
それではまた。
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