2019年9月

地域包括ケア病棟について② 「Sensin NAVI NO.205」

  • 2019.09.22
  • 医療
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその205」となります。

 

 

 

 

・・・そして今回のお題は!

 

 

 

 

 

 

 

 

地域包括ケア病棟についてのVer.2お送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「前回の続きね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、前回の概要に引き続き、地域包括ケア病棟に求められる役割や機能についてご説明していきます。

まずひとつ目に紹介するのは、前回のNAVIでも触れたように、

 

①急性期治療後の患者受け入れです。

 

病状が安定し、危険を脱した患者は、俗に「亜急性期患者」と呼ばれています。

地域包括ケア病棟では、亜急性期患者を含めた患者を受け入れ、日常生活への復帰を支援していきます。

高度急性期病院や病棟から移ってきた患者に対し、症状に応じたプログラムの設定や看護師の観察報告によって、

医師が病状を判断した上、適切な処置を行うことになっています。

 

 

 

 

これは前回にもお話しました機能ですが、地域包括ケア病棟は単に上記機能だけではありません。

今回のNAVIを通して、地域医療の推進と確立を目した、この病棟の多目的な機能をご紹介できればと思います。

 

 

続いて紹介する役割は・・・

 

②在宅復帰の支援

 

地域包括ケア病棟の利用する際には年齢や病気による区別は基本的にありません。

・・・しかしながら、その利用層でみると、最近は特に後期高齢者の患者が多数を占めているそう。地域包括ケア病棟が目指すのは、患者の完全な自立というわけではありません。

ひとりひとりの状況に合わせ、生活に必要な動作を可能な限り身に付けること。

患者とご家族が望む“退院後”の姿をより現実的に実現するため、具体的な生活を視野に入れたケアを実施していくのがこの病棟なわけです。在宅で過ごせるよう、単に病状だけに固執しないケアが地域包括ケア病棟であり、在宅を見据えた包括的な支援を行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだか老健(*)みたいね・」

*介護老人保健施設のこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いえいえ、単に一緒にはできないのがこの地域包括ケア病棟」

 

 

 

 

 

最後に紹介する機能がこちら!!

 

③在宅介護中や施設からの緊急時の受け入れです。

 

地域包括ケア病棟では、様々な事由に対する在宅介護者の緊急受け入れが実施されています。

在宅では治療が難しい病気やケガが発生したとき、一時的に預かる場所を確保することは、在宅介護を継続する上でとても重要なこと。介護者の身体的負担の軽減だけでなく、精神的な負担軽減にも繋がります。

地域包括ケア病棟協会が、この病棟の主旨として謳っていること。

 

それは・・・

 

ときどき入院、ほぼ在宅」。

 

その主旨を体現し、具体化するのがこの地域包括ケア病棟の緊急時受け入れ体制と言えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

以上、①~③が主な役割と機能です。

地域包括ケア病棟にいる患者の多くは、急性期治療後に症状が安定した方々。

大半は大腿骨骨折や急性肺炎または誤嚥下性肺炎、脳卒中、肺炎といった症状だそうです。

急性期治療の終了後、在宅や施設へ復帰するにあたり、やはり多くの不安があります。

重度の症状から回復したばかりである為、その予後と在宅復帰に向けた準備期間が必要となります。

それらを主治医が判断し、患者とご家族への提案という形を経て「地域包括ケア病棟へ転室・転棟」となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほんと多目的な機能があるのね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さらぁぁぁに!!!」

 

 

 

地域包括ケア病棟を開設している病院によっては、

レスパイト入院と呼ばれるサービスを提供しているところもあります。

レスパイトとは、英語表記では respiteと書きます。

いわゆる一時的中断や延期、小休止などを意味するもので、主に 育児や介護、障がい、そして医療の分野で使用されています。

 

 

レスパイト入院は通常の入院と異なり、何らかの医療行為を目的としたものではありません。

介護度の高い患者を抱えたご家族を「休ませる」ためのもので、利用できるのは在宅介護をご家族がしている場合に限られるそう。

レスパイト入院はご家族が家を空けなければならないときや、介護疲れのリフレッシュなど、「在宅医療を支えるための入院」として利用ができます。ちなみにレスパイト入院については特に条件は設けられていません。

あくまで各医療機関が任意で行うサービスのため、個々のニーズや状況に応じて柔軟に対応できるようになっています。

 

 

 

このレスパイト入院の利点は、やはり医療的支援が可能なことがひとつ大きいと言えます。

介護保険サービスであるショートステイや施設では、専門職の配置の有無のほか、薬や処置などの医療的制限にて受け入れ自体が難しい場合が多いです。

そんな医療的ニーズを含めた対応を可能とするのがこのレスパイト入院で、まさに地域包括ケア病棟としての強みのひとつであり、魅力ではないでしょうか。

 

 

最後にその利用期間ですが、ほとんどの医療機関では、その期間を約2週間としています。

ちなみにこの利用期間についての考え方は、

「介護保険ではなく医療保険が適用される」ことになります。

 

 

 

以上!地域包括ケア病棟についてVer.2をお伝えしました。

 

 

 

 

 

 

 

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさに地域包括ケアシステムを担う柱のひとつってわけね・・」

 

 

       

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