2019年9月

令和元年10月の介護報酬改定「総合事業の単価設定について」 「Sensin NAVI NO.201」

  • 2019.09.15
  • 高齢者福祉
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその201」となります。

前回記念すべき(?)メモリアルとなりましたNo.200をUPしたところです。

改めて・・・

 

 

 

 

 

ぱんぱかぱーん!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・って性懲りもなく前回と同じパターンを」*ぱんぱかぱーんって・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ・・・今回で200回を超えたSensin NAVIですが、

さあ!その記念すべき201回のお題は如何に!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあなんだかんだ言ってもいつも通りするんでしょ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい!

・・・そしてここからは今回のお題!

 

 

 

 

 

 

 

 

令和元年10月の介護報酬改定「総合事業の単価設定」についてお送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えらくスケールの大きい話じゃない。やっぱり200回を意識してるわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・さて、まずは総合事業について!

何度かNAVIで紹介しておりますこの総合事業ですが、正式名称は介護予防・日常生活支援総合事業。

まあ長い名称ですので、福祉業界はもとより、一般的には「総合事業」と称されるサービスのこと。

 

平成27年の介護保険法改正を経て、3年間の移行期間ののち正式に開始されたのが平成30年度。

いわゆる要支援者等が利用する訪問介護及び通所介護を、全国一律のサービスから、市町村が主体となって実施する総合事業に移行したわけです。

これは、各市町村が地域の実情に応じて総合事業によるサービスを類型化し、それに合わせた基準や単価等を設定できるもので、これから構築すべき地域ごとに支えあう仕組みとして提唱されている「地域包括ケアシステム」を具現化するためのひとつとされています。

 

 

 

 

 

当法人でも訪問介護・通所介護があります事業所にて、総合事業を地域性に合わせた運用を実施しています。

なお、総合事業ではこれまでの介護予防給付の介護報酬単価と違い、全国一律ではありません。

市区町村ごとに介護報酬の単価や、利用料を決定するようになります。隣接する市町村であっても、市町村が変わればサービスの種類や内容も変わるということで、これが総合事業の大きな特徴のひとつとされています。

この総合事業は、地元ボランティア団体やNPOなどの多様な主体を含めた「地域づくり」の推進が求められます。
総合事業において介護報酬単価を一律としないのは、各市町村が既存の枠組みにとらわれず、地域の実情やニーズに応じたサービスを展開できるようにするためのもの。地域別の柔軟な施策に期待するねらいがあるものと言えます。

 

 

 

 

 

さてその市町村ですが、さきほどもお話したよ~に、総合事業の介護報酬単価を独自の判断で設定することができます。

 

 

ただし!ここが大事。

配置される専門職の数やサービス内容、地域の実情などを勘案しながら、国が定める額(予防給付と同じ額)を超えない範囲で単価を設定することが原則となっています。つまりは国の示す上限額以上の設定はできないわけで。

 

 

 

 

 

 

「上限はあるけど、市町村の判断によるってことね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大半の市町村がその国が示す上限額にて設定されていますが、中には市町村独自の設定を行っているところももちろんあります」

単価だけでなく、そのサービスの中身もそうです。

 

 

 

 

総合事業では・・・

(1)主に従前の介護予防サービスに相当するものとして、「現行サービス」

(2)配置基準等の要件を緩和し、対象者を限定した「緩和サービス」

 

・・があります。ほかにも独自の通いサービスやリハビリテーション・栄養・認知症予防に特化した総合事業も各市長村で展開されています。

 

各市町村が実施する総合事業は様々で、「現行サービス」しかそもそも存在しない市町村もあれば、全面的に「緩和サービス」を推進している市町村など様々です。

 

 

 

 

 

 

「市町村によってそれだけ差があると、市の境界に位置する事業所にとってはその管理や把握が大変じゃない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「確かに・・・」

事業所が総合事業の事業を行う場合、必ずご利用者の住所地の市町村が運営する総合事業の指定を受ける必要があります。

つまりは、以前は市外の方であっても広域的に利用できた従前の介護予防である訪問介護と通所介護に制約が生まれたわけで・・・。

 

 

住所地を確認せずにサービスを開始すると、

そもそも「その住所地の市町村から事業としての指定を受けていない」

「利用したくてもできない」・・・といった事態に陥ることになるます。

 

 

・・・ですのでサービスを開始する前には、確実にご利用を希望される方の住所地を確認しておく必要があります。

それに事業を開始する上で必要となる指定申請と言っても、申請をしてすぐその翌日から事業を開始できるものでもありません。

 

市町村によってその考え方や取り扱いは異なりますが、大半の市町村は事業開始の前々月前には申請書を提出する必要がありますので、特に事業所の所在地がほかの市町村との境界地域にある場合などには注意が必要です。

事業所の位置関係から、隣接の市町村からのご利用希望も想定されますゆえ、現に希望者がない実情であっても、柔軟に対応できるよう予め指定申請を行っておくことをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

・・ただし!

 

 

事業所の所在地が例えばA市で、隣接のB市の総合事業の指定申請を受けた場合、各種必要となる事業所の管理者や介護職員等従事者、事業を運営するには定めるべき運営規程の変更等に係る変更届出書について、それぞれ指定を受けた「A市とB市に提出する必要」があるということ。

中には書式そのものが違ったり、添付すべき書類等が異なる可能性もありますゆえ、事務処理の負荷は避けられないことも、併せてお伝えいたします・・・。

 

 

 

 

「なかなかこれも複雑ね・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、ここで今回の本題!

 

 

 

 

 

 

 

「え?いままでのが前段!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあまあ聞きなさいって・・・」

 

その総合事業の単価についても、

令和元年10月の介護報酬改正に伴い見直されることになります。

これはもちろん、同時期に導入される消費税増税に対するもので、先述したように総合事業の単価そのもの上限が国が定めています。要介護者等への給付も同様に増額されたことから、総合事業の単価そのものも見直されることになります。

 

それが厚生労働省発出の介護保険最新情報のVol.727なわけで、全国の市町村にすでに周知を図られています。

 

 

・訪問型サービス費Iは1168単位⇒1172単位

・訪問型サービス費IIは2335単位⇒2342単位

 

・・・といったように微増されたわけですが、これはあくまで国の示す上限額。

 

 

 

すでに多くの市町村にて、令和元年10月の総合事業の新単価が市町村専用のホームページ等で公開されています。

令和元年10月まであと少し!

事業所の所在地となります市町村の総合事業、さらには指定を受けた市町村の総合事業の動向について、是非いま一度確認していただきたいところ!

ご利用者やそのご家族様への連絡・通知ももちろんお忘れなく!!

 

最後に同時に開始される新たな介護職員等への処遇改善を目的とした「介護職員等特定処遇改善加算」についても、

総合事業でももちろん適用されます。訪問・通所介護ともに要介護者への給付と同率の加算率となっています。

 

 

 

 

 

 

「介護給付に総合事業、そして新たな処遇改善である特定処遇改善加算・・・」

「ほんと複雑な仕組みね・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そもそも対人援助であるからこそ、通り一遍の制度では対応できないということ」

細かな仕組みの背景には、やはり個々の状態やニーズはもちろん、地域性やこれからの将来を鑑みたものにほかありません。

そうした制度の中で運用する私たちは、常に制度と時代の変化に対応していくことが求められると言えます。

 

 

以上!総合事業の単価設定についてをお伝えしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それではまた。