夏の果て…
- 2019.08.29
- 法人
- sensin
みなさん、こんにちは。法人本部総務課の長岡です。朝夕ようやく少し凌ぎやすくなってまいりましたが、まだまだ残暑厳しい今日このごろ、皆様お変わりございませんでしょうか。
そういえば、うるさいほど聞えていた蝉の声も、心なし間遠になったような気がします。
8月もいよいよ押し詰まり、こども達の夏休みの宿題や自由研究に右往左往というご家庭もおありかもしれませんね。
わが家も数年前までは、毎年この時期になると、紙粘土をこねたり牛乳パックを切り貼りして、怪しげな作品群の製作に悪戦苦闘していたことを思い出します(笑)。
ところで、随筆『徒然草』第55段の中で、吉田兼好法師は次のように記しています。
「家の作りようは、夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑き頃わろき住居(すまい)は堪えがたき事なり。」
(家を作るには、夏を基本に置くべきである。冬はどのような場所にも住むことができる。暑さが厳しい頃に、それを凌ぐのに向いていない家は、住むに堪えないことである。)
要するに、伝統的な日本の家屋は、夏場はふすまや障子(しょうじ)などを取り払って、風通しを良くするために開放しやすい建て付けになっています。今年もお盆の頃に、帰省されたご家族の一員やご親戚などが、いつもより広くなった部屋に集って歓談しつつ、互いの無事に安堵された方も多いのではないでしょうか。
その分、冬場は逆にすきま風が入りやすく、寒さが身に沁みる構造となっていますが、それを犠牲にしてまでも、いにしえ人は、夏の暑さを苦手としていたんでしょうね。
翻って昨今、地球温暖化やさまざまな自然環境の変化により、暑さも年々厳しさを増すばかりですが、現代人は、エアコンなどの文明の利器を駆使することによって、ある程度、快適に夏を乗り切れるようにはなっています。
だからこそ、盆踊りや線香花火、ビアガーデンやかき氷など、情緒溢れる夏の思い出を胸に、この「夏の果て」の余韻を、秋を心待ちにするのではなく、ほんのしばらくの間、惜しみながら楽しみたい気持ちもしています。
♪ 幻でかまわない 時間よ止まれ
生命(いのち)の めまいの中で ♪
( 「時間よ止まれ」 作詞:山川啓介 作曲:矢沢永吉 )
ただし、冷房の頻回な使用や食欲減退などにより、自律神経が乱れ、疲れが蓄積してしまう時期でもありますので、くれぐれもご自愛ください。
では、また。
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