次回の介護保険制度改正に向けた「本格議論」。「Sensin NAVI NO.191」
- 2019.08.24
- 高齢者福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーことMるでございます。
今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその191」となります。
今回のお題は・・・・
今回は、次回の介護保険制度改正に向けた本格議論についてお送りします!!
「次回の改正?まだまだ早いんじゃないの」
「・・・って今回は普段のNAVIね」*最近は類似版が多いからね。
「いえいえそんな悠長なことは言ってられませんよ。
すでに次回の改正に向けた審議が厚労省では始まろうとしています」
・・・というわけで、ここからは「本番」です。
まず、次回介護保険制度の見直しに向けた議論が、厚生労働相の諮問機関であります「社会保障審議会」にて近く本格化します。
今回の議論の焦点として言われているのが、サービス利用者の自己負担に係る内容。
「いきなり濃い内容だな・・・」
膨張し続ける介護に係る費用の抑制、そして制度の持続を見据えたもので、
次回制度改正での大きなポイントとなりそうな予感です。
介護保険制度は3年に1度、運営実態を踏まえて制度の見直しを行っており、
今回は2021年度から始まる3年間の第8期介護保険事業計画に反映させるための議論です。
ちなみに現在は第7期の丁度真ん中にあたり、2020年度である次年度がその最終年度にあたります。
各市町村ではその計画の策定が義務付けられていることから、市町が運営するホームページ等でその内容を確認することができます。
・・・しかしながら、やはり今回の議題の前提となるのがその膨大な介護費用であって、
今後もますます増加する予定となっています。
ちなみに参考ですが、
自己負担分を除く給付費ですが、2018年度で10・7兆円と、この10年で約4兆円以上増加しています。
さらに将来的な見通しでお話すると、
①団塊の世代全員が75歳以上になるする2025年度では15・3兆円
②高齢者人口がピークを迎えるとされる2040年度には25・8兆円
・・・なると予測されています。
「す、すごい額じゃないか!!大丈夫なのか?」
それに年々40歳以上が支払う介護保険料も上昇しており、このうち65歳以上の全国平均は現在月5869円。
ちなみに制度開始時はその半分の負担だったわけでして、
その保険料についても・・・
①2025年度に約7200円
②2040年度には約9200円
・・・まで上昇するそう。あくまで確定ではなく見通しですが、少なからず非現実的な話ではないようです。
「ば、倍じゃないか・・」
「そうです・・・」
迫りくる対象ニーズの増大、そしてその財源の確保には、
2040年度には給付費で約25.8兆円、さらには65歳以上支払うことになる介護保険料も月10,000円に迫る勢いです。
これはあくまで今の仕組みでの推移であって、その莫大の費用を担保する術を講じていかなければなりません。
給付費だけで約25.8兆円。今のままの国家予算では到底困難な話なわけで、財務省は給付費の抑制を以前より強く求めています。
その一環として考えられているのがこの自己負担による確保というわけです。
例として挙げますと・・・・、
介護サービス利用者の負担割合について、原則1割である現状から、原則2割への見直し。
現在は所得等に応じて2割や3割が導入されていますが、基本の負担割合を2割とする考えです。
そうすると、所得等によっては4割負担の導入もあり得そうと言えます。
実際のところ、介護サービスを利用する方の約90%が1割負担と言われています。
しかし、その原則2割は適用されれば単純に国の支出は抑えれますが、一方の利用者負担は単純計算で2倍となりわけです。
さらにもうひとつ!
以前のNAVIでも紹介しました、
介護を受けるためのケアプランの作成費用についての利用者負担の導入です。
これまで自己負担は設けてこなかったが、仮に1割負担となれば、要介護度によっては月1400円程度を支払うことになります。
そういった議題が主に審議される予定となっており、果たして次回改正にてどう変わっていくのか。
ますます目が離せません!!!
・・・以上、次回の介護保険制度改正に向けた本格議論をお送りしました。
それではまた。
「2割の標準化、ケアプランの自己負担の導入、間違いなく負担が増大しそうだわ・・・」
「財源の確保、制度自体の継続。必要であるからこその考えですが、一方で負担の増加による影響も図りしれません。
有識者の中にはもちろん慎重論も出ていますし、低所得者への支援や援助等幅広い視野で考える必要があると話しています」
「・・・ですが、今の段階では次回改正で結果どうなるかはわかりません。しかしながら、福祉に携わる者として、やはり注目すべき案件であることには変わりません。ご利用者にとって、より最善な方法での枠組みを是非期待したいところです・・・」
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