2019年8月

令和元年10月からの「総合事業」。「Sensin NAVI NO.182」

  • 2019.08.04
  • 高齢者福祉
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーことMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその182」となります。

 

 

 

 

 

 

 

今回のお題は・・・・

 

 

 

 

今回は、令和元年10月からの総合事業についてお送りします!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「総合事業?」

「確か介護予防・日常生活総合支援事業だったわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いえ違います。介護予防・日常生活支援総合事業です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「む(怒)!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・というわけで、ここからは「本番」です。

 

 

 

 

まず、皆様は「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」をご存知でしょうか。

このNAVIでも紹介したこともありましたが、これは介護保険制度に基づく事業で、2015年4月から段階的に導入が行われ、2017年4月からすべての市区町村で提供が始まった新しい介護サービスのこと。

従来の要介護認定で「要支援1~2」だけでなく、「非該当(自立)」と認定された人や要介護認定自体を受けていない人でも、65歳以上で生活機能の低下が見られると認められた場合に利用することができる事業。それぞれの地域に応じたニーズ等にてサービスが展開され、非常に市区町村の独自色が強い事業のこと言います。

 

 

 

 

・・・とはいえ、すべてが新たに創設されたわけではなく、これまで要支援1~2の人を対象に行われてきた「介護予防訪問介護」及び「介護予防通所介護」が、介護給付から切り離されて総合事業に移管されています。

そんな中、令和元年10月の消費税増税に併せて、介護給付となる介護報酬が改定されます。

人材確保と定着を目的とした新たな処遇改善の枠組みとして、介護職員等特定処遇改善加算も新設されますが、一方でそれぞれの介護サービスにおける個々の基本単価も増額される予定です。増額されると言っても、あくまで増税分を加味したものとなりますので大幅な変更があるわけではありませんが、事業者側にとっては非常に大事なことと言えます。

 

 

 

 

 

・・・さて、そんな動向を受けて発出されたのが厚生労働省の介護保険最新情報。何度かこのNAVIでも取り上げている情報源となります。

そのVol.727において、先述した総合事業の単価についての見直しが示されています。

厚生労働省は市町村がそれぞれ運営する「地域支援事業」の実施要綱を改正とともに、総合事業の「国が定める単価」についての見直しに触れています。介護給付において、消費税率の引き上げ及び介護人材の処遇改善のための報酬改定が 行われることを踏まえ、総合事業の「国が定める単価」についても、介護給付の訪問介護 及び通所介護等に倣って見直しを行うとのこと。

またほかにも、認知症地域支援・ケア向上事業の拡充を目的に、地域において「生きがい」をもった生活や認知症予防等の介護予防に資するよう、認知症地域支援推進員の取組みとして、新たに社会参加活動のための体制整備を地域支援事業に位置づけたり、介護自立支援事業(慰労金の支給)の支給範囲の明確化を行うとされています。ちなみに後者の介護自立支援事業ですが、「介護サービスを受けていない中重度の要介護者を現に介護している家族を慰労するための事業」のこと。

 

 

 

 

 

 

さて、そんなVol.727の内容ですが・・・

要支援1・2の高齢者を対象とした訪問と通所の各サービスについて、いわゆる総合事業の国が定める単価を改めるというもの。

最終的には実施する各市町村が判断することになりますが、国が定めているのはその上限のこと。基本的には国の上限に右を倣うように設定されているのが総合事業の単価ですが、その適用は介護報酬改定が実施される令和元年10月と同時期になります。

要介護者への給付と同様に、増税による事業所の出費を補填する意味合いがあるとされています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで一部その例を紹介します。

総合事業の訪問では、例えばいわゆる現行相当サービス(旧介護予防)である訪問型サービス費Iは1168単位から1172単位へ見直されます。また訪問型サービス費IIは2335単位から2342単位へと増額されます。単に一律UPではなく、それぞれのサービスごとにUP額が異なりますゆえ、しっかりと確認する必要があります。

 

また、こちらも現行相当サービス(旧介護予防)の通所の要支援1は1655単位、要支援2は3393単位にそれぞれ増額となります。そして総合事業のサービス提供に係る計画費である「介護予防ケアマネジメント費」についても、今回の改正を受けて1単位UPされることになります。

 

 

*予防ケアマネジメント費 :430単位⇒431単位(1月につき)

 

 

ちなみに介護予防マネジメントとは、現行相当サービス或いは緩和サービスといった総合事業のみを利用する場合に必要となるもの。訪問と通所以外の介護予防サービスについては、短期入所生活介護(ショートステイ)や通所リハビリなどは今も変わらず介護予防サービスとして存在します。その介護予防サービスのみを受ける場合は、従来からの「介護予防支援」にて取り扱い、また介護予防サービスと総合事業を併用する場合もこの「介護予防支援」となります。

 

 

 

 

 

 

「????」

「まったく付いていけないわ。なにが違うのよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「簡単に言いますと・・・」

 

 

 

①介護予防支援

●介護保険のサービスのみ

●介護保険のサービスと総合事業のサービスを併用

 

 

②介護予防ケアメネジメント

●現行相当の訪問介護、通所介護

●訪問型サービスA、通所型サービスA (指定事業所)

●訪問型サービスC、通所型サービスC

 

 

 

・・・に分類されます。

 

 

 

 

 

 

「なるほどね~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・なわけないだろ!!」

「ますますわからないじゃない!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「まあまあ聞きなさいって・・・」

 

 

ちなみに現行相当や緩和サービス以外の市独自のサービスのみを受ける場合には、「介護予防ケアマネジメントB」もしくは「介護予防ケアマネジメントC」としての取り扱いとなります。

ですのでさきほど紹介した現行相当サービス等の総合事業のみを利用する場合は、「介護予防ケアマネジメントA」に分類されます。実際にはこの「A」が大半で、「B」や「C」の取り扱いがない、まだサービスとしての位置づけがないなど、市町村単位で様々です。

 

 

「わかったようなわからないような・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ確かにややこしいですね。名前も微妙に似てるし・・・」

 

・・・さて冒頭でもお伝えしましたが、

要支援者に対する訪問・通所介護の報酬は、この実施要綱で国が定めている単価を上限として各市町村がそれぞれ決めるルールとなっています。実際の金額は地域によって異なりますが、実施要綱の単価をそのまま用いているところが経験上大半です。今回の実施要綱の改正では、ほかにも介護給付で創設される「介護職員等特定処遇改善加算」についても、総合事業に適用されるようになります。ちなみにその加算割合は訪問・通所サービスともに介護給付と同率の設定となっています。

 

 

 

 

・・・以上、令和元年10月からの総合事業についてでした!!

 

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「消費税増税に介護報酬改定、それに介護職員等特定処遇改善加算に加え、総合事業の上限額の見直しと、ほんとうに盛沢山だな」

「それに支給区分限度額や補足給付の上限額の見直しもあるし・・・。理解するのがとにかく大変だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回はやけに弱きじゃない。あんたらしくないわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・なわけがない!課題が多ければ多いほど燃えるもの!!迸る紅蓮の炎とその刹那こそ、纏うべき理想郷として具現化できるはず」

 

 

 

 

 

 

 

 

「最後のコメント・・・まったく意味不明だわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「確かに・・・・・・」