実地指導のこれから。「Sensin NAVI NO.161」
- 2019.06.30
- 高齢者福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーことMるでございます。
今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその161」となります。
今回のお題は・・・・
以前にも紹介しました、介護保険サービス事業者に実施される「実地指導」について、今回もお送りします!!
「また同じ概要説明?ネタがないからって使いまわしは良くないわね」
「M子さん、甘く見ないほうがいいですよ。単に使いまわしで尺をとるような人じゃありませんよ、この方は」
「どういうこと!?」
・・・というわけで、ここからは「本番」です。
それが、介護サービス事業所・施設に対する実地指導の標準化・効率化を目的とした「運用指針」です。
「ほら、前回の概要と違うでしょ」
「むむむ・・・(悔)」
この運用指針は、介護保険最新情報 Vol.730として通知された内容ですが、昨今進められてきた事項を具現化するものとなっています。
これまで介護サービス事業者等を対象に実施されてきた実地指導ですが、その指導を行う際の確認項目・確認文書が自治体によって異なっているほか、その実績が少ない自治体等地域差が問題視されていました。
そんな中、指導の標準化・効率化および文書削減を図り、その実施率を向上することを目的に、今回発信されたのがこの運用指針。
こうした標準化と効率化を通じ、多くの事業所を指導することを目的としています。
厚生労働省は、今回の運用指針にて7つの介護保険サービスを対象に、実地指導の標準化を提唱しています。
・・・その7つとは、
具体的に・・・
訪問介護、通所介護、介護老人福祉施設、居宅介護支援事業所、認知症 対応型共同生活介護、介護老人保健施設、訪問看護の7種類。
その7種類の実地指導に おける「標準確認項目」および「標準確認文書」を定めたものとなっています。
ちなみに7種類以外 のサービスについては、各自治体が検討のうえ、「標準確認項目」と「標準確認文書」を定めることになるそう。
「標準確認項目」以外の項目は特段の事情がない限りチェックしないものとし、「標準確認文書」 以外の文書も、原則求めないものとして明記しています。
こうした「標準確認項目」等を踏まえることで、
実地指導に係るその所有時間をできる限り短縮するとともに、1日で複数の事業所の実地指導を行い、頻度向上を図るものとしています。
頻度については、 事業所の指定有効期間に最低でも1回以上は実施することを基本とする一方、それが困難な場合には、過去の実地指導において事業運営に問題がない事業所の頻度を緩和し、集団指導のみとすることも検討するそう。
同一所在地や近隣に所在する事業所に対する実地指導については、できるだけ同日または連続した日程で行うことにより、さらなる効率化を図る一方、老人福祉法など介護保険法に関連する法律に基づく指導・監査などとの合同実施についても、同日または連続した日程で行うことを推進するとのこと。
つまりは同日に複数の事業所が対象となる場合があるということ。また、県を跨ぎ、かつ各市町村にて指定を受けている法人にとっては、県のみならず各市町村からの同日開催も想定されます。
また実施指導を実施する際は、原則1か月前に通知し、当日のおおむねの流れをあらかじめ示すこととしています。
さらには、ご利用者の記録を確認する場合は、原則として3人以内とし、 居宅介護支援事業所については、原則としてケアマネジャー1人あたり1~2人のご利用者の記録を確認するものとするなど、その内容についても詳細かつ具体的に示されたものとなっています。
実地指導において確認する文書は、原則として実地指導の前年度から直近の書類とし、提出を求める資料の部数は1部とするそう。
要は自治体がすでに保有している文書については再提出を求めず、自治体内で共有することとしています。
・・・以上が、今回発信された実地指導の運用指針の概要となります。今後、各指定権者である都道府県、市町村がこの指針をもとに実地指導が実践されることになります。
事業者側はこれらの指針をしっかりと熟知した上で望む必要があり、一方で日常的な事業に関する管理徹底を行っていくことが求められます。
それではまた。
「大胆な見直しね・・・(汗)」
「明らかに頻度は増すでしょうし、その為の備えはもちろん日常的な管理が一層求められるわけですね」
「そのとおり!」
「早速事業所に戻って振り返りだ!!!!」
「ほんと、わかりやすい男ね」
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