2019年5月

次回改正の論点。「Sensin NAVI NO.147」

  • 2019.05.26
  • 高齢者福祉
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーことMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその147」となります。

 

 

 

 

 

 

 

今回のお題は・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最近ほんとにスパンが短いけど・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「生粋の制度マニアとはこのこと。

むしろマニアを超えた、秘めたる想いを感じるのは俺だけではないはず」

 

 

 

 

 

「ふ~ん」

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・(汗)というわけで、ここからは「本番」です。

 

 

 

 

さて、厚生労働省は次回の第8期介護保険事業計画(2021年度から23年度)に向けた制度改正などについて議論を行う、社会保障審議会介護保険部会にて新たな論点を示しました。

 

社会保障審議会は、厚生労働省に設置されている審議会のひとつに位置付けられているもので、

その役割は、厚生労働大臣の諮問に応じて、社会保障制度横断的な基本事項をはじめ、各種社会保障制度や人口問題等に関する事項を調査審議することが挙げられます。審議会には、様々な分科会や部会が存在し、そのひとつが介護保険部会となります。

ほかにも福祉文化分科会、介護給付費分科会のほか、年金記録訂正分科会、人口部会や児童部会など多岐にわたります。

 

 

 

そしてもうひとつ!今回の介護保険部会で話された、介護保険事業計画とは?

これは介護保険法に定められたもので、地方自治体が策定する介護保険の保険給付を円滑に実施するための計画のこと。

 

①市町村が策定する「市町村介護保険事業計画」

②都道府県が策定する「都道府県介護保険事業支援計画」

 

・・・がそれぞれあります。

現在は2020年度までの第7期に位置し、この計画は三年に一回の見直しのほか、各地域の介護保険料も設定されるもの。

 

・・・さてその審議会で行われた論点ですが、

施設の整備ばかりを急ごうとする姿勢を問題視する声が続出し、深刻化している介護人材不足の解消こそが急務であるといった意見が相次いだわけです。

このままの人口動態では、地方部より大都市圏での高齢化や介護施設の需要がのきなみ増加する想定となっています。
将来想定される様々な課題を踏まえ、厚労省は制度改正を見据えた論点として、主に次の項目を示しました。

 

 

 

① 在宅サービス・施設サービス・居住系サービスや地域支援事業などを適切に組み合わせて整備するための方策

② 都市部における介護施設の整備の現状とサービスの受け皿整備

③ 都市部以外でのサービス提供の在り方

④ 医療との連携推進に向け、介護サービスに求められる役割

⑤ 介護離職ゼロの実現に向けた、サービスの役割分担と基盤整備

 

 

 

 

特にこの論点のうち、②の都市部における介護施設の整備に対しては、

「単に施設を整備しても人材が不足していては意味がない」とする意見が続出。

 

また、特定入居者生活介護の指定を受けていないサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームまでを含めた、介護保険事業計画を策定すべきといった意見も。全国的な特養(特別養護老人ホーム)待機者ですが、現状との乖離が指摘される一方、受け皿として期待された上記のサービスがこの数年で増大し、ほんとうにこのままも特養の整備が必要なのか、その根本の議論も一方で加速化しています。

 

 

 

 

 

次に、①にあるサービスの適切な組み合わせについては、既にあるサービスの拡充が先決として考えるもので、特にきめ細かい支援を目的に創設された地域密着型サービスについては、その整備と運用に地域差が生まれているのも事実。制度上で設けられた仕組みも、そもそも担う事業者がいない、人材が担保できないといったことなどから、必ずしも全国に拡充したサービスではないことが現状です。

特に期待値と役割が高い位置付けとして創設された、定期巡回・随時対応型訪問介護看護や看護小規模多機能型居宅介護などは、現状その数はやはり少ないもの。こうした既存のサービスをしっかりと地域に根付かせることこそまず先決であり、それらを拡充させ、かつ在宅サービスの機能強化を図ることがそもそもではないかということ。

 

 

 

最後に深刻化する介護人材について!

現在介護職の離職を防ぎ、かつ定着を意図した賃金等の処遇改善のほか、マンパワー不足を解消すべく「外国人労働者の雇用」等様々な施策が講じられてきています。

 

これは実際に働く介護職に対する施策ですが、一方の上記⑤にもあります「介護離職」への対応。

ご家族を介護するためにお仕事を辞めることを俗に「介護離職」と言いますが、特に管理職や熟練を要する職務に従事している40~50代の働き盛りに多いと言われています。

仕事と介護の両立が困難となり、結果退職せざるを得ないことが多い。今や介護離職は社会問題のひとつとして考えられ、中堅及び管理職の離職は企業にとって損失が大きいとされています。

国の施策としては、労働者・事業主への介護休業制度の積極的導入や仕事と介護を両立できる職場モデルの普及等離職を防ぐ、かつ継続できる環境構築を促進している。

 

 

 

・・・こうした社会への打撃や影響を防ぐべく、「介護離職ゼロ」に向けた取り組みについて、審議会の中でも例えば特定事業所加算を算定している居宅介護支援事業所などが、要支援認定を受ける前の段階の人の相談を受ける体制、また医療と介護の連携促進を実現する上での情報共有の在り方など、それぞれの地域でより積極的に検討していく必要がある・・・と述べています。

 

 

 

 

 

「次回改正を協議する社会保障審議会‥」

「なかなか目が離せない内容ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういうこと!」

 

「次回以降も、制度の改正に向けたこれら審議会の様子など、順次お伝えできればと思います」

「これからの社会情勢、介護の行く末を知ることも大事なこと!そう考えています」

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「特養整備の是非、既存サービスの拡充と機能強化、人材不足や介護離職への施策」

「論点がとにかく多いのが今の現状なわけだ」

 

 

 

 

 

 

「もちろんこうした制度の動向も大事だけど、

私たちはとにかく目の前のご利用者さん、そしてご家族さんへの支援が第一!」

「そういうことでしょ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「間違いなし!!!」

 

 

「同じく!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほんと、仲がいいんだか悪いんだか・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「笑」