2019年4月

意外と混乱しそうな「加算算定」ver.8。「Sensin NAVI NO.133」

  • 2019.04.22
  • 高齢者福祉
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーことMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその133」となります。

 

 

 

 

 

 

 

今回のお題は・・・・

 

 

 

題目通り!意外と混乱しそうな「加算」Ver.8と題した、介護保険制度に設けられている加算について紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もうすっかり8回目ね」

「・・・それにしても最近UPの頻度が高い気がするけど・・・」*小難しい話ばっかりで嫌がられないといいけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、ほんとに為になりますよ」

「今回のお題はなんですかねェ。とにかくわくわくしますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サ○ヤ人かい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「yes!」

「それがこのSensin NAVIの醍醐味!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・というわけで、ここからは「本番」です。

 

 

 

 

 

 

・・・さて、冒頭でもお伝えした「加算」について!

 

介護保険制度に基づくサービスは訪問介護や介護老人福祉施設など、在宅や施設サービス等多岐にわたります。

 

その中で「加算」とは、制度上定められた基準以上の職員配置や、プラスアルファの取り組みを実施した場合に、日々の「介護報酬」のほか、基本単価とは別枠の「加算」として報酬にプラスされるものを言います。

いわゆる付加価値としてのインセンティブということ。

 

 

 

 

 

 

 

・・・今回ご紹介したいのは、

訪問介護の「特定事業所加算」について!!お話します。

 

 

 

さて今回ご紹介する特定事業所加算ですが、

前回のver.7でも同名の加算として紹介したところです。前回はあくまで居宅介護支援事業の特定事業所加算であって、今回は訪問介護を対象としたもの。

要件は全く異なりますゆえ、決して混濁しないようお気をつけください。

 

 

なお今回の加算は、

「特定事業所加算I」「特定事業所加算II」「特定事業所加算III」「特定事業所加算IV」の4種類があります。

 

ここからはそれぞれの要件をご説明したいと思います。

 

 

 

まずは特定事業所加算Ⅰ。

 

 

 

要件は計7つあり、それらをすべて満たす必要があります。

まずは

①訪問介護員に対する計画的な研修の実施

これは、所属する訪問介護員等について、具体的な研修の目標、研修の内容、研修期間、実施時期等を定めた計画を作成することです。

 

次に、

②定期的な会議の開催

こちらの会議は、所属するすべての訪問介護員が対象となり、登録ヘルパーも含めたサービス提供に従事するものの参加が不可欠です。仮に出席していなくても、なんらかの方法でその会議の内容を伝達するなりしないといけません。

 

続きましては、

③定期的な健康診断の実施

④緊急時等における対応方法の明示

があり、人材的要件も以下のように定められています。

 

⓹訪問介護員の介護福祉士の割合が30%以上であること、または介護福祉士+実務者研修等(※)を修了している職員の割合が50%以上いること。

⑥全てのサービス提供責任者が実務3年以上の介護福祉士であること、または実務5年以上の実務者研修修了等(※)であること。

 

ちなみのここで言う実務者研修終了等にあたるものとして、介護職員基礎研修者もしくはヘルパー1級修了者も対象となります。

 

 

そして最後の⑦ですが、

前年度または前3ヶ月で要介護4・5、認知症(日常生活自立度Ⅲ以上)の利用者ならびに、たんの吸引等の行為が必要な利用者が20%以上いること、が要件とされています。

認知症の日常生活自立度Ⅲ以上の考え方については、以前紹介した通所介護の「認知症加算」のくだりをご参照ください。

 

 

「この前の居宅介護支援のとは全然違うわね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

続いては、特定事業所加算Ⅱを説明します。

特定事業所加算Ⅰの①から④を満たし、かつ⑤と⑥についてはいずれか一方を満たすことで算定ができます。

とりわけ⑦のご利用者に係る要件は必要ありません。

 

 

 

 

そして特定事業所加算Ⅲ。

こちらは特定事業所加算Ⅰ(1)~(4)と(7)の基準、計5つをすべて満たすことで算定できるもので、Ⅱとは異なり、

人材的要件は比較的必要ないということ。

 

 

 

 

 

 

 

最後に特定事業所加算Ⅳですが、

特定事業所加算Ⅰの(2)から(4)までの基準すべてを満たし、かつ以下の要件が必要となります。

 

(一)訪問介護事業所の全てのサービス提供責任者に対する計画的な研修の実施。

 

*特定事業所加算Ⅰでは、訪問介護員等全員がその対象となっていた研修要件ですが、このⅣではサービス提供責任者のみに限定されるようになっています。

 

 

(二)常勤のサービス提供責任者が二人以下の訪問介護事業所であって、その事業所に配置されるべきサービス提供責任者を常勤により配置し、かつ基準の配置人数より1人以上多いサービス提供責任者を配置していること。

 

 

(三)利用者総数のうち、要介護状態区分が要介護3、要介護4又は要介護5である者、日常生活に支障を来すおそれのある症状若しくは行動が認められることから介護を必要とする認知症である者並びに口腔内の喀痰吸引等を必要とする者の占める割合が100分の60以上であること。

 

 

 

・・・特定事業所加算Ⅰの⑦と異なるところは、⑦が要介護状態区分が要介護4及び5を対象としていましたが、こちらのⅣでは要介護3~5とその対象が増えているところです。

 

 

 

ちなみにこれらの加算の単位数ですが、前回の居宅介護支援の特定事業所加算や、これまで紹介してきました認知症加算、夜勤職員配置加算とはその考え方が異なります。この加算の場合は、基本の介護報酬にそれぞれ設定された割合分を掛けるといったものとなっています。

例えば、Ⅰの場合は所定の単位数に20%の加算、続いてⅡ及びⅢの場合は、所定の単位数に10%の加算といった形です。

なお、Ⅳの場合は割合率は低く、所定の単位数に5%の加算となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特定事業加算を算定していることで、一見割り増しにみえるサービスですが、人員や体制等それだけ質の高い訪問介護事業所であるということの証明。

どちらにせよ、質の向上とサービスの充足を図る上でのインセンティブであることには変わりありません。

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

「とにかく加算ってほんとに色々あるわね」

「覚えるのも楽じゃないわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろ訪問介護の話もしてほしいわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そーだ、そーだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「‥というわけで、いつもの好きなコーヒーでも飲みながら勉強しよっと!」