2019年度「介護事業経営概況調査」。 「Sensin NAVI NO.113」
- 2019.02.12
- 高齢者福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。
今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその113」となります。
今回のお題は・・・・
「あら、いきなり変身してるけど・・・」
「ふふふ、たまにはアピールしないと・・・」
「そういや前回登場した看護師さんらしき人はいずこに?」
「だまらっしゃい!」
「あの人も色々と忙しいんだから!」
「・・・・・・・・・・はぁ~い」
さて、ここからは「本番」です。
昨年春に実施された介護報酬改定。
その改定を受け、事業所や施設の経営への影響を調べるため、社会保障審議会介護給付費分科会の委員会は、2019年度の「介護事業経営概況調査」(以下、概況調査)を、同省では5月頃実施する方針。
この概況調査では、改定前後の2年分の収支などを比較し、改定による事業所や施設の経営への影響を把握することが狙い。最終的な調査結果は、次の改定について検討する際の基礎資料の一つとなります。
今回の調査項目は以下の5つが主な内容となります。
①サービス提供の状況
②居室や設備などの状況
③職員の配置
④職員の給与
⑤収支の状況
・・・など。
今回は、同省の「介護保険総合データベース」(介護レセプトデータなど)の活用に加え、
回答した事業所や施設の経営分析の参考となる指標を示すなど、回収率を向上させるための取り組みをするそう。
対象は全国約1万6千事業所・施設を予定しており、無作為に抽出した事業所が対象となります。
今回の報酬改定は、全体ではプラス改定と言われています。しかしながら内訳をみてみると、入所系サービスはその基本報酬は微増となるも、在宅系サービスである通所介護や通所リハビリといった通所系サービスは大幅に減収されています。
基本報酬だけでなく、利用される時間によって設定されていた、いわゆるサービス提供時間が、これまでの2時間刻みから1時間に見直されたことも、その減収幅を拡げる結果となりました。
また一方で、専門職の配置やプラスアルファの取り組みを加算として評価されることがより明確となり、これまでの通所事業のサービス自体の根本に影響を与えているようです。サービスの中身を追及し、かつ充足を図った事業所に対しては、加算というインセンティブで補填するという仕組みをさらに強調した内容となっています。
介護予防や自立支援をより具体的かつ現実的に推進していくための施策として導入されたと思われますが、果たしてそれが吉となり効となるのか。質の重視ゆえの施策ですが、一方でその役割を担う人材は枯渇しています。
インセンティブを得るため、サービスの質を求めて事業所はもちろん前向きに検討します。
しかし、その加算要件となる専門職がそもそもいない。首都圏や都市部と比較しても、国の考える思惑や施策に対して絶対数が少ないのが地方都市。看護職やセラピストなどの専門職を雇用するにしても、地域にあるマンパワーが不足している状況にあっては夢物語にしかなりえません。
そして新たに専門職を雇用するとなると、現実問題として人件費の高騰は避けられません。加算算定による得られる収入と人件費の支出よりほぼ相殺されてしまいますが、一方で事業所の売りやサービスの向上にはもちろん繋がります。
しかし、根本の基本報酬が下がっていることから、結果的に事業所として収支がマイナスであることには変わりありません。
地域の中での競争や自助努力への動機付けかもしれませんが、地域格差があることも事実。
マンパワーもなく、しかも社会資源が困窮している地域にとっては、経営そのものの存続に影響しかねません。
実際、地方の地域では志し半ば、事業の撤退や倒産が生じています。
懸念される介護難民の発生や増加に拍車を掛ける結果にならないことを願いつつ、報酬改定後の経営概況調査の結果にも是非着目していきたいところです。
それでは、また。
「確かに深刻ね(汗)」
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