2018年12月

学童保育、相対する基準緩和と処遇「Sensin NAVI NO.108」

  • 2018.12.18
  • 児童福祉
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその108」となります。

 

 

 

 

 

 

まずは!!

 

 

 

 

 

 

ババン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「地域密着戦隊センシンジャー!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なにわざわざタイトルコールしてるのよ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「時々しないと風化してしまうし・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なにがしたいんだか(汗)」

「まあいいわ、とにかく早く始めなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・はぁ~い」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、ここからは「本番」です。

 

 

 

皆様は、放課後児童健全育成事業をご存じでしょうか。
これまでこのNAVIでも何度も紹介しております事業で、一般的には学童保育と呼ばれるものです。
ほんの数年前はあまり聞かれなかったこの事業も、いまではニュース等の報道や小学生を持つ親であれば、自然と耳に入るようになったかと思います。
実際ご利用されている、もしくはしていた方も多いはず!

 

共働きやひとり親家庭の小学生が、主に学校終了後の放課後に利用するものです。

 

 

当法人でも、平成22年の津市高茶屋でのはなこま放課後クラブから現在に至るまで、津市、志摩市でその事業の運営を実施しています。

 

また、法人ニュースでもありますように、

伊賀市においても来年春にその事業の開始を予定しています。

 

 

 

そんな学童保育について、厚生労働省が職員基準を事実上、撤廃する方針を示しました。

 

 

現在はひとつの学童保育につき、「学童支援員」と呼ばれる職員を2人以上配置することが義務付けられており、そのうち1人は保育士や社会福祉士などの資格を持ち、かつ都道府県が実施する所定の研修を受ける必要があります。

 

 

今回の方針では、これら基準をあくまで参考基準に変更するもので早くて来年度には適用されるそう。

つまり、自治体が配置数や資格要件、研修内容などを柔軟に決められるようになるということ。

となると、いままでの基準はあくまで参考であり、自治体の権限で無資格者かつ十分な研修も受けていない者であっても、1人で数十人の子どもを預かることができるということ。

 

 

・・・しかしながら、ここで懸念されるのが当の処遇。

こうした基準が適用された場合、果たして子どもたちの安全、安心を担保できるのかというところ。

現在の基準は、地域格差を解消する狙いで2015年度に施行されました。

子どもの安全を確保する「最低ライン」との位置づけであったわけで、それからわずか4年でのこの方針。

 

 

 

 

確かに学童保育のニーズは年々増加しています。

この傾向の中で、国も学童保育の事業展開の拡張を謳い、その受け皿を増やそうとしています。

これは来年実施される保育・幼児教育の無償化等による、働き手を増やすべくした働き方改革を実現するためのもの。

 

 

保育園の待機児童同様で、学童保育についても、働き手の受け皿としてさらなる拡張が急務とされています。

 

しかし一方で、それらを担う学童支援員がそもそも足りていません。

 

学童支援員の処遇の問題は然り、資格要件や研修終了の必要性など、それらをクリアすることはなかなか容易ではないようです。

こうした制度上の職員配置がネックの自治体が多いことも、このような方針が生まれた背景といえます。

 

 

 

 

 

・・・ただ、何度も言いますように、

子どもたちの安全はどうなるのか、やはり今回の方針はそこに尽きます。

今回の方針は、あくまで各自治体の裁量に委ねられることになりますが、最終的に「なにかあった時」に、果たして誰が責任を負うのか。

 

その裁量を認めた自治体なのか、その配置で運営した事業所なのか。

 

・・・と言っても、実際に利用する子どもたちやその保護者の方々にとっては関係はありません。

 

要は「安心」と「安全」が担保されるのかということ。

 

働き手を増やすため、そして学童支援員の数や配置等の問題と、双方の思惑はもちろん理解できますが、学童保育は家庭に代わる「毎日の生活の場」であること、

そもそものこの事業の役割と責務がブレてしまうのではないかと感じずにはいられない、今回の学童保育に係る最近の出来事をご紹介しました。

 

 

 

 

 

それでは、また。