新しい仲間の頑張り。
- 2018.10.24
- 高齢者福祉
- sensin
皆さん、こんにちは、津通所事業担当の田中です。
今回は「新しい仲間の頑張り」と言うテーマでの内容を紹介したいと思います。
紹介しますのは、9月1日から地域総合ケアセンターの津第1通所介護センターで働いています田中麗煒(リウェイ)介護員さんです。
中国の天津市生まれの彼女は日本に来て約20年経ちます。中国の介護事情や彼女にとっての日本の介護の印象をインタビュー形式で尋ねてみました。
同姓なので麗煒(リウェイ)介護員さんを「リさん」 私を「マ」とします。
マ:日本に来てどれくらいになりますか?また、どんな事に苦労されましたか?
リ:約20年です。苦労したことは言葉や人間関係です。
日本人は優しいけど文化の違いとか、正直ちょっとした偏見や差別を感じたこともあります。 来日して当初は言葉も分からないので我慢、辛抱の日々の連続でした。
日本に来たからには頑張るしかない、との思いでやってきたから今があると思います。
マ:日本人と中国人の高齢者に対する意識や違いについて何か感じることはありますか?
リ:日本人はお年寄りに優しいというイメージがある。ただ、介護施設を利用している人はちょっとかわいそうと感じる時もある。日本に来て20年経つので今の中国の介護の事情は分からないが、中国では子どもを育てるのは老後に備える為、が伝統的な考えで、親を扶養する義務を法律で定めている。施設をご利用してもらって良い事も多いと思うが、大家族の中で一緒に過ごすことの良さは日本でも中国でも同じ。
また、日本のご利用者様の支援の方法は、制度に則ったルールの上でしっかり位置づけされており分かりやすく丁寧だと思う。
友達に聞くと中国の国営老人ホームは一杯で介護が必要な人に対しての施設や職員の数が追いついていない。また、介護の専門という意識はなく家族の代わりに介護しているといった意識で資格も持たない。介護サービスを提供しているのは失業者が中心となっていて、どこでも人手不足ですね。
マ:親を扶養する義務を法律で定めている。日本でも民法で子どもは親の面倒をみる義務を負う、とありますが親の面倒を見ることは人として生まれたからには法律で定める以前の当たり前の事かな?
ところで、介護の仕事に就いた感想などはいかがですか?
リ:大変さの中にも楽しいことや面白いことがあるけど、やはり言葉が難しくて一番苦労しています。同じ日本語なのに方言があり、理解に苦しむことや特にお年寄りさんは方言が強いので何を言っているのか訳がわからないことが多い。
ここの職員さんは皆親切で優しく仕事がやりやすい。今は早く介護福祉士の資格を取りたいので色々教えてもらって日々辛抱し頑張っています。
マ:やはり言葉の壁は厳しいですよね。
頑張って下さい。
リ:言葉は慣れるしかないし、ありがとうございます。
屈託のない笑顔でいつも元気に仕事に取り組んでいます。
ある耳の不自由なご利用者様を田中麗煒介護員が関わり始めてから笑顔が多くなり、よくお話しをされるようになった、と他の職員より聞きました。
ご来園時、田中介護員をみてお元気な声で「ニイハオ」と。心温まる朝のひと時です。
田中麗煒介護員には持ち前の笑顔と我慢強さ、辛抱強さを武器に、より一層頑張って頂きたい。但し、無理せず不安なときや困ったときには遠慮なく他の仲間への助け舟を出して欲しいと思うと共に津通所事業所の職員、皆で支えていきたいと思います。
さて、現在、日本の平成29年度の総人口に占める65歳以上高齢者人口の割合は27.7%、
一方、中国は「1っ子政策」の影響で60歳以上の高齢人口が総人口の16.7%を占めていま
す。総人口が14億人に迫る勢いの中国ではかなり高い高齢化率といえます。
他国の事をどうこうではありませんが、日本でも中国でも子どもが少なくなっていく昨今
介護に関しては双方に厳しい介護事情があります。
今は皆が一丸となって頑張っていこうと思います
では、これにて失礼します。
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