新たに生まれる共生型サービス「Sensin NAVI NO.71」
- 2018.02.20
- 障がい福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。
今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその71」となります。
今回も前回同様、障がい福祉サービスに係る障害者総合支援法の改正についてご紹介いたします。
次回の改正では、他にも医療や介護保険も同様の改正時期となり、世間では俗にトリプル改正とも言われています。
しかし気になるのはその財源。いわゆる社会保障費として国家予算のひとつであり、その比重はダントツの一位を占めています。
借金を抱える我が国にとって、医療や年金のほか、介護、児童、障がいといった福祉サービスの今後が、やはり懸念されるところです。
ちなみに参考までに、今回お話のメインの障がい福祉サービスに係る予算は、
今回の審議では1兆3000億とされており、一方で介護保険サービスは約3兆円規模と言われています。
その中で、今回の改正では多くの内容が見直されます。新たなサービスや加算の新設、運営基準の見直しなど多岐に渡ります。
前回はその内容について、おおまかではありますがご紹介させていただきましたが、
今回は前回お伝えできなかった「共生型サービス」について触れてみたいと思います。
すでに新聞やメディア等でご紹介されているひとつのキーワード、「共生社会」。
障がいのある方を含め、誰もが共に助け合いながら生活が送れる社会を創ること、それが共生社会の根本的考え。
その考えをまさに形として実践していくのが、これから始まる共生型サービスでございます。
これまでは、ある障がい福祉サービスを提供している事業所でサービスを受けている場合、65歳以上となった場合は必然的に介護保険の対象となり、慣れた環境で過ごした事業所から、別の介護保険サービスの事業所に移らざるを得ない状況でした。
ただし例外として、その事業所が「基準該当」という市独自の指定を受けていれば、そのまま継続利用も可能ですが、手続きや見合うだけの事業所側の報酬に結び付かないことから、なかなか全国展開されない、いや出来ない現状が続いていました。
それを打破する改革がこの共生型サービスであり、65歳以上になったとしても、本人ならびにご家族の選択のもと、通い慣れた環境、そして慣れた職員からの支援がそのまま続けていけることになります。
もちろん、その障がいサービス事業所が、新たに創設される共生型サービスの指定を受けることが前提ですが、
明らかに選択の幅はもちろん、ご利用者本位の支援が行える体制が実現できるわけです。もちろんその指定に係る基準緩和や加算の設定等事業所側への配慮も行うようです。
そして一方で、介護保険制度においてもこの共生型サービスは同様に創設されます。
例えば地域に障がい福祉サービスがなく、精神的にも肉体的にも負担の係る送迎を余儀なくされていた実情から、自宅から近い介護サービス事業所を選択できることになります。
ただし!同様に事業所側の共生型サービスへの指定は必須となりますゆえご注意ください。
この後者の考えは、都市部のようにたくさんのマンパワーや社会資源がある地域というより、むしろそういったものか不足しがちな地方にとって必要なサービスといえます。
しかしながら、制度としてはこのように確立しても、実際の中身、実際の運用についてはいささか不安を感じてなりません。
確かに国が謳う共生社会はもちろんこれから必要かつ求められるべき社会とは思います。
しかしそれが、「共生型サービス」となると、同じ屋根の下での「サービスの提供」「支援」となることから、
その環境の中で、いかにより良いサービスや支援に繋げていくことができるのか。
やはり、実際に働く職員ひとりひとりの考え方や姿勢、いわゆる資質が今以上に求められてくるかと思います。
それではまた。
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