刮目!!介護保険法改正に向けた動向 Sensin NAVI 「No.55」
- 2017.11.04
- 高齢者福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。
さて今回のSensin NAVIは 「レッスンその55」です。
今回はホットな介護保険法改正情報です。
先日の10月27日、厚労省の社会保障審議会介護給付費分科会が開催されました。
来るべき改正に向けて、様々な討論や検討が進められる中、今回の分科会では、
①平成29年度介護事業経営実態調査の結果
②平成30年度介護報酬改定に向けた基本的な視点
③地域区分等について
といった内容が主な項目となっています。
その中で今回は①の調査結果に掛かる審議内容についてお話しようと思います。
平成29年度介護事業経営実態調査の結果 、
2016年度決算の収入に占める利益の割合(利益率)は、特別養護老人ホームや訪問介護など全22種類のサービスで平均3.3%。
前回の改定時の調査での7.8%と比較しても、あきらかに低下している結果が出ています。特に、特定施設入居者生活介護や介護老人福祉施設の低下が目立っているそう。
しかし、中小企業の経営利益率2.9%と比較すると高い利益率であること、また今後の介護保険料の負担増加や制度自体の制度の持続性の是非から、介護報酬の引き下げを求める意見が出ています。
しかしながら、一方の意見としては、事業者にとっては経営が厳しい状況にあるのは周知のとおりであり、逆に介護報酬の引き上げの必要性を求めており、特に、介護老人福祉施設については、その収支差率が非常に厳しく、事業者の持続の可能性も危ういと話が出ています。また、中小企業との比較も、単に介護報酬を引き下げるための数字でしかない、これ以上の引き下げは限界、サービスの根本最後さ質の低下さえ引き起こしかねないなどの意見もあるようです。
なかでも中小企業との比較は、施設基準や人員基準を遵守しながら経営する介護事業所と、そうした基準に縛られずに経営できるところとで、そもそも収支差率を比較すること自体に疑問の声を挙げている、
給与だけでみれば、今年春の臨時改定による介護職員の処遇改善の引き上げにより、ほぼそれら処遇改善に係るサービスは一定の増加はみられたものの、事業所の報酬まで引き上げられたようにとらえて議論すること自体にも問題があるとも指摘しています。
こういった双方の意見が展開されており、結果どうなっていくかは、私たちにとっても大変注目すべき内容といえます。
この社会保障審議会介護給付費分科会の開催に先立ち、26日に開催された国が設置する経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)では、来年度の予算編成に向けた議論が展開されました。
その中で、高齢化に伴う社会保障費の自然増を抑えるため、政府が目標として掲げる5000億円を下回る改革を実行するよう提言がなされています。
来年度は6300億円の自然増が見込まれ、目標達成にはなんと1300億円の圧縮が必要とされています。
まさに上記の議論の根底ともいえます。確かに自然増に伴う社会保障費の圧迫は目に見えており、制度継続のためにはもちろんなにかを削減しなければなりません。
こうした動きは、単に介護分野だけでなく、各新聞、メディアでも取り上げられているように、医療における診療報酬の引き下げや保育園に充てる運営補助金の抑制の是非が一方で議論されています。
しかしながら、事業所としての存続とサービスの質の維持のために譲れない部分ももちろんあります。
果たしてどのような形で次年度を迎えるのでしょうか。この動向については、出来る限りタイムリーにお伝えできればと思います。
それではまた。
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