Welcome to the Sensin NAVI 「レッスンその39」
- 2017.09.03
- 障がい福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。
さて今回のSensin NAVIは 「レッスンその39」です。
前回の「合理的配慮」の続きとなります。
2016年4月の「障害者差別解消法」にて、法的に定められた「合理的配慮」。
いわゆる「不当な差別的取扱い」については、行政・民間事業所共に法的義務がありますが、
一方の「合理的配慮」は、行政機関は「しなければならない」(法的義務)のに対し、民間事業所は「実施するように努める」(努力義務)という違いがあります。
ただし、民間事業者については補足あり、サービス利用者に対しての合理的配慮は努力義務であるが、みずからが雇用した労働者に対しての合理的配慮は法的義務となっています。
法に基づいた適切な対応については、行政は「対応要領」、民間事業所については対応指針として定められています。
今回は対応指針の私立学校に係る教育に着目してご説明したいと思います。
文部科学省は主に私立学校を対象に、対応指針を取りまとめました。
公立学校は合理的配慮の提供が法的義務として定められていますが、私立学校においても不当な差別的取扱いを禁止し、合理的配慮に努めることが以下の具体的な例とともに示されています。
○不当な差別的取扱い
・受験や入学、その他の学校生活において参加を拒んだり、拒まない代わりの条件を、正当な理由なく付けてはならない。
・ 試験などにおいて合理的配慮の提供を受けた場合に、それを理由として本人を評価の対象から外したり、差を付けたりしてはならない。
○合理的配慮
・施設や施設内において、車いす利用者のためにキャスター上げなどの補助をしたり、段差に携帯スロープを渡したりして配慮を行う。 ・疲れやすい障害者から休憩の申し出があったときは、別室の確保などで対応を行う。それが困難である場合は、本人に説明をした上で臨時の休憩スペースを設けるように努める。
障害者差別解消法とは、障がいがある人の不当な取扱いを禁止し、
個々のニーズに合った合理的配慮の提供を求めることによって障害による差別を解消しようとする法律です。
教育の分野においては、近年考え方が広まってきたインクルーシブ教育にも繫がるもので、
障がいのある者とない者が共に学ぶことを通して、共生社会の実現に貢献しようという考え方で、平成18年の国連総会で採択された「障害者の権利に関する条約」で示されたものです。
しかし単に一緒の場で同じ教育を行えばよいというものではなく、特別支援学校や特別支援学級をなくすというものでは決して異なります。
障がいなどの特性に応じたき教育を行うことにより、障がい児の能力を可能な限り伸ばしていくことが求められています。
今回の法律は、これら考えを後押しするような効果も一方で期待されています。
この障害者差別解消法の考え方、是非皆様もこの機にご理解いただければと思います。
それではまた。
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