社会福祉士の現状と高まる需要。
- 2017.06.28
- 法人
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。Welcome to the Sensin NAVI のお時間です。
今回で「レッスンその16」となります。
皆様は「社会福祉士」という資格をご存知でしょうか?
当法人には数多くの社会福祉士が在籍しており、それぞれの事業所で活躍されています。
福祉関係の学校やお仕事に就かれている方でしたらごく当たり前の資格ですが、意外と世間一般に知られていないのがこの資格。
社会福祉士は、福祉系国家資格で、三福祉士(介護福祉士、精神保健福祉士、社会福祉士)のひとつとして位置づけられています。
医療・福祉・教育・行政機関等にて、日常生活を営むのに、なにかしら問題や課題を抱えた方々からの相談に対し、
助言や指導、援助を行なう専門職のことです。
その分野は幅広く、保健・医療、児童福祉、高齢者福祉、障がい者福祉、行政などなど社会福祉業務全般を取り扱います。
この社会福祉士ですが、実は医師や看護師など、資格を保有していないとその職務を行うことができない業務独占の資格ではなく、
社会福祉士はあくまで名称独占。
確かに相談員がすべて社会福祉士限定となってしまうと、その担い手を確保するのは非常に難しいと思われます。
国家資格と位置づけられてからも、その立ち位置というのがはっきりしない状況が続いていたのは間違いありません。
しかし、2006年の介護保険法改正により、市町に設置される地域包括支援センターの配置要件となったり、除々にではありますがその必要性が増してきています。
ですが、この介護保険制度の中で配置義務があるのはこの地域包括支援センターのみであり、それ以外については限定された配置や加算要件には設定されていないのが現状です。
障がい福祉サービスでは、加算要件に社会福祉士の有資格者の割合がカウントされますが、社会福祉士に限定したものではなく、あくまで上記三福祉士の括りとして考えられています。
一方で、医療分野ではその必要性が強く求められるようになってきています。
医療保険点数の改訂を受け、新設された後期高齢者退院調整加算等の取得の為の人員配置基準となり、病院等で働く相談員、
いわゆる医療ソーシャルワーカーにはもはやほぼ必須資格として、それが採用の最低条件にもなっているようです。
また、教育の分野でも、2015年の文部科学省の一部改正を受け、社会福祉士の資格を有するものが「スクールソーシャルワーカー」を担うことにもなりました。
スクールソーシャルワーカー(SSW)とは、教育機関において当該の任に就く者であり、児童や学生だけでなく、教職員も含めた心のケアを目的として配置されています。
そして最後に成年後見制度。こちらの制度についても、弁護士、司法書士と並び、「職能職業後見人」と認められる資格のうちの一つとなっています。
このように、需要が少しづつ高まりつつある「社会福祉士」ですが、この資格取得にはまず受験資格を得る必要があります。大学等の専門課程を修了したのち、受験資格を取得、そして国家資格にチャレンジします。
過去の受験結果からその合格率は20%台。
需要が高まる反面、昔と比較しても社会福祉士国家試験は難化しているのが現状となっています。
需要は増えるも担い手不足、また資格を取得しても果たして本来求める社会福祉士として実際機能できるのかなど、まだまだ課題が多いようです。
ちなみに、類義資格の社会福祉主事任用資格は公的資格ではありますが、国家資格ではなくあくまで任用資格ですのでお間違いなく。
それではまた。
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